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2006年5月

2006年5月31日 (水)

社会保険庁の「偽装」の続報

●読売新聞の社説に、社会保険庁の不祥事は民間出身の長官のせいではないという記事が出た。

リンク: 5月31日付・読売社説(2) : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞) [社保庁不祥事]「村瀬路線の否定は筋違いだ」 .

●問題は現場の役人である。そもそも社会保険庁は組織として緩みきっていたわけであって、村瀬長官を辞めさせて一番喜ぶのは、社会保険庁の官僚である、とのこと。なるほど。

●自民党も「長官に責任はない。悪いのは現場」とのコメントを出している。

●ここ数年、政治家が責任をとって辞任するということが、めっきり減った。いろいろと言い訳をして(または唖然とするような開き直りで)、その職に留まる。これが最近のトレンド。だから、こういう社説やコメントが出ても驚かない。

●社会保険庁をはじめ、多くの役人が「公的な」仕事を私的に行ってきた。その弊害は大きかった。しかし、それを正すために「成果主義」に頼るのは、本当に正しいのか。公的な仕事と成果主義(それは市場原理主義の論理である)とのバランスを考えることが、軽視されているのではないか。

●ところで、例の共謀罪からすれば、社保庁長官は「大規模な不正に関して事前の謀りごとをしていた」とされたりして。でも大丈夫、われらが社保庁は「組織的な犯罪集団」ではありません。

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2006年5月30日 (火)

国民年金の納付率アップの偽装

●社会保険庁による国民年金の納付率Upの「偽装」が発覚。

リンク: 納付率アップ 小手先対応…保険料免除 不正手続き : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●現場の職員のなかには、「良かれと思ってやったことなのに」という人もいるという。たしかに、そういう面もあるだろう。とくに福祉の分野では、法令を遵守するばかりが役人の仕事であってはならないと思う。

●問題は、こうした「偽装」は民間のさまざまな企業で行われる常套手段でもあるということである。法律に抵触しないこうした操作は、どこの企業でも多かれ少なかれ行われていると思う。社会保険庁の村瀬という長官は、民間(損害保険の会社)から来た人である。そんな人は、こうしたやり方に疑問すら感じなかったのではないだろうか。

●なぜなら。「民間でできることは民間にやってもらう。民間の知恵を借りて小さな政府をつくろう」という人は、日本で一番偉い?人とその取り巻きだったからだ。民間人が公的な仕事に対して、民間的な仕事の方法を取り入れてもいいと考えるのは、当然だろう。

●大阪では年金を払わない人が多く、これが大阪で「偽装」が多く行われた理由の1つではあるという。現在の水準では、40年間年金を満額払っても、月約6万6000円しかもらえない。免除を受ければ、さらに額は低くなる。はっきりいって、これだけの年金で人はどんな生活ができるのか。現実的にいえば、そういうことになる。現実的な判断をする人は、年を追うごとに増えている。

●年金は世代間負担という原則に基づく、公的な仕組みである。きれいごとであるが、年金を負担するのは、自分のためではなく他人のためである。政府の役人や政治家が、なぜきれいごとを言わないのか。なぜ理念を語らないのか。制度の理念に戻って、その理念を国民が納得する以外、年金という制度を存続させる方法はない。

●たしかに愛国心も大切かもしれない。しかし、年金を他人のために支払う「心」を教育することは、もっと大切であると思います。

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2006年5月29日 (月)

男性の飲酒は心疾患のリスクを下げる

●毎日酒を飲む男性は飲まない男性に比べて、心疾患になるリスクが41%低い。週に1度酒を飲む男性では、7%低くなる。

A daily drink 'only good for men'

●しかし女性では、週に1度酒を飲む人の心疾患になるリスクは1/3に減少するが、そのリスクは毎日飲む人と変わらなかった。

●英国の50~65歳の人50,000人を対象にした追跡調査から。研究者は、この結果が飲酒を「勧奨」するものではないと警告しています。また、飲酒量は毎日1~2杯と少量がよいといっています。

●が、酒が好きな男性にはやっぱりうれしいニュース。1~2杯というと、英国のビールだと550~1100mLくらい。結構飲める! 問題は、そこで止められる強い自分になることです。

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2006年5月25日 (木)

よく寝ると太りにくい

●よく寝ると太りにくい。

リンク: 'Sleep more and stay slim' | the Daily Mail.

●1日5時間以下の睡眠しかとらない女性は、7時間以上睡眠をとる女性に比べて太りやすい。米国7万人の女性の10年間の追跡調査から。肥満になるリスクは、15%高くなるという。

●睡眠不足の人が肥満傾向にある現象は、これまでもたびたび報告されている。これまでの研究では原因は、睡眠不足が数日続くと食欲を増加させるホルモンが分泌されて、摂食量が増えるためではないかと推定されていた。

●しかしこの研究では、睡眠をとらない人と摂食、運動との関連が否定されている。つまり、睡眠不足の人は食欲が増すから太るという説は、疑わしい。

●ではなぜ太るか。それはまだわからないようですが、確かなことは、やせるためには睡眠を十分にとったほうがいいということです。

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2006年5月24日 (水)

メタボリック・シンドロームの診断基準は妥当?

●「話題」のメタボリック・シンドロームに関して、読売新聞の記事から。非常にわかりやすい。

リンク: 内臓脂肪症候群(メタボリック・シンドローム) 診断基準は妥当? : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●メタボリック・シンドロームは米国から輸入した概念だが、じつは米国では、この概念が本当に有効であるかは医学界でも二分されているという(心臓系の学会は有効としているが、糖尿病系の学会は効果を否定している)

●肥満(内臓脂肪)といわゆる「生活習慣病」との関連は、広く認められている。しかし、その関連性を「ウエスト85cm」という指標でサマライズできるかは、また別の問題である。

●記事では、中高年男性の半数が危険水域となる「ウエスト85cm」という基準は妥当かどうかを問い、「腹囲85センチ以上という数値には科学的根拠がなく、不必要に患者を増やす恐れがある」という結論を暗示している。実際に「不必要に」患者は増えるだろう。

●また、降圧薬や高コレステロール治療薬などの薬剤が過剰使用されることも懸念している。世界で最もよく売れている種類の薬が、この手の薬なのである。

●「メタボリック・シンドローム」という概念は、先日衆議院を通過した医療制度改革法案との関連で、政府が「ひと押し」している言葉でもある(どこのメディアでも一斉にとり上げていました)。医療費削減のためには予防医療に重点をおく必要があり、メタボリック・シンドロームはその根拠とされている。

●民主党は、「根拠とするには裏づけが弱い」ことなどを訴えていた。政府の予防医療の考え方が、一概に間違っているとはいえない。しかし、現実的に考えれば、飽食をおぼえてしまった日本人が粗食にかえり、かつてのスリムな身体を取り戻すことはありうるのだろうか。米国では、スリムな身体を求めるためにエクササイズが奨励される一方で、(日本では認可されていないような)さまざまな薬が利用されている。つまり、エクササイズにはお金がかかり、薬を使えば製薬業社が儲かる。この構造が日本にも定着する可能性はないだろうか。

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2006年5月23日 (火)

鎮痛薬の服用で心疾患に

●高齢者が鎮痛薬を服用すると、心疾患で入院する率が高くなる。

リンク: Common painkillers 'increase risk of heart failure by a third' - Health - Times Online.

●英国のデータをもとにしてスペインの研究チームがHeart誌に発表。心疾患による60~84歳の1000人の入院患者のデータを検討したところ、バファリンなどの非ステロイド性鎮痛薬(NSAIDs、エヌセイド)を服用している患者では、心疾患のリスクが30%上昇したという。

●NSAIDsのなかでも、とくにインドメタシンのリスクが高く、心疾患により入院するリスクは3倍も高くなった。

●高齢者は関節痛などにより、NSAIDsを服用する率が高い。関節痛を和らげるために心疾患になるというのは避けるべき。だから、副作用のない強力な鎮痛薬が必要、と研究は締めくくられている。なお、この研究では、現在NSAIDsの代わりに用いられているCOX2阻害薬などの新しい薬剤の影響については触れていない。

●効果のある薬とは、それだけ副作用の強い薬でもある。NSAIDsはバランスのとれた薬だからこそ、多く処方されているのだと思えば、なかなか悩ましい問題です。

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2006年5月22日 (月)

オゾンホールは2050年頃になくなる

●「オゾンホール」は2050年頃に解消されるらしい。

リンク: オゾンホール「今世紀半ばに解消」.

●オゾンホールは、宇宙からの紫外線を防ぐオゾン層が、フロンの排出によって破壊された状態。紫外線が皮膚がんなどを引き起こすことから、各国でフロンの排出規制が行なわれている。

●国立環境研究所などの研究によると、排出規制の効果により、2050年頃にはオゾンホールはほぼ消失するという。

●オゾンホールが問題になったのは、ここ20年くらいのこと。人体へのさまざまな影響がみられるのは、おそらくこれからなのでしょう。

●それにしても、地球のホメオスタシス、自己治癒力というのは、すごいものです。今や神田川には、鮎が生息しています。ホメオスタシスを引き出す「フロンの排出規制」やら「下水設備と技術の向上」は、医療と同じかもしれません。

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2006年5月19日 (金)

カフェインで未熟児の呼吸が改善

●未熟児へのカフェイン投与で、呼吸困難が改善する。

リンク: Caffeine helps preemies' breathing.

●カナダの研究者がNew England Journal of Medicineに発表。早産で生まれた子どもに、誕生から10日間カフェインを静脈投与したところ、プラセボの子どもに比べて、酸素投与が必要な子どもが37%減少したという。また、人工呼吸器も1週間早くはずすことができたそう。

●ただし、肺がまだ未成熟な児では、カフェイン療法が有効かはわかっておらず、加えて研究者は、この結果は短期的なアウトカムに過ぎないことも付け加えています。

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2006年5月18日 (木)

エコノミー症候群の原因は飛行機ではない

●エコノミー症候群の原因は、飛行機に搭乗することではない。

リンク: Flying does not cause blood clots, say experts - News and Comment - Times Online.

●英国の研究者によると、大気圧低下や酸素減少といった飛行機に特有の環境要因は、血栓の発生のリスク増加には関連がないという。Journal of The American Medical Associationに発表された研究から。

●実際の飛行機のキャビン内を再現した実験を行ったところ、健康な人では、血栓は増加しなかったという。

●少し前、英国のLancet誌には、エコノミー症候群は大気圧の減少と関係があるとの研究が発表されている。

●今回の研究者は実験から、大気圧の低下や低酸素が血栓を発生するメカニズムを活性化する原因ではないことがわかった、といっている。

●2つの研究結果は矛盾していますが、ただ1つ明らかなことは、「本当の原因」はまだわからないということです。とりあえず、飛行機に乗ったら足を動かして、水分を補給しておくのがいいようです。

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2006年5月17日 (水)

老人ホームの新設が制限されている

●有料老人ホームの新設が、地域によって制限されている。

リンク: 有料老人ホーム新設に急ブレーキ、自治体の制限で .

●不勉強で知りませんでしたが、4月の介護保険法改正で、保険給付を抑えたい都道府県では、有料老人ホームの新設数を制限できるようになったそうです。

●老人ホームの運営会社は、「ニーズはあるし用地もあるが、断念せざるをえない」といっています。

●有料老人ホームは、「ケア付きマンション」といったイメージで宣伝されていますが、介護保険上の区分は、「自宅」ではなく「施設」扱い。施設でのケアとなれば、居宅とは異なり、保険給付は高くなります。

●運営会社は、家を売った(貸した?)うえに、介護保険からの収入も見込める。なるほど、有料老人ホームを経営したい会社が増えるわけですね。

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2006年5月15日 (月)

献血知らない若者が増加

●献血経験のない若者の4人に1人は、献血自体を知らない。

リンク: 「献血知らない」経験ない若者の26%…厚労省調査 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●献血経験のない若者の26.2%が献血を知らず、日赤が解説している献血ルームのイメージが「暗い」と答えた人は、20.6%だった。

●献血といえば、以前は学校に横づけされた暗いバスのなかで行う、というイメージだったが、各地にある「献血ルーム」に行くと、そのイメージはまったく崩れる。

●ある献血ルームでは、献血のための清潔な部屋の整備はもちろん、ジュースやコーヒーは飲み放題、ハンバーガー、クッキー、アイスクリームも食べ放題のうえ、雑誌やビデオなどのアメニティも充実している。献血ルームの職員も若くて身ぎれいな人が多い印象だ。

●献血を行えば、基本的な血液検査はやってもらえるし、エイズ検査もできる。病院で行えば、5,000円以上はかかる検査である。

●待ち合わせなどで1~2時間が空いてしまったときなどに、心地よく利用できる。こうした日赤(と厚労省)の努力は、なかなかのものであると思う。

●ところで、食事とアメニティが整った施設で都会にあるといえば、ホームレスなどが入り込みそうなものであるが、個人的には、あまりにひどい光景には出会ったことがない。職員のみなさんが、何がしかの努力をしているのだろう。

●ある献血ルームでは、軽度の精神障害者が来ていた。どうやら献血目的だけでなく頻繁にやってきているらしいのだが、職員の人とも和やかに話をしている。こうした障害者にとって献血ルームとは、地域のグループホーム的な役割も果たしているのかもしれない。献血という目的からすれば不本意かもしれない。しかし、このためだけでも、献血ルームには存在意義があるといえるとも思う。

●というわけで、献血ルームは以前とはだいぶ変わっている、献血は気軽にできるという経験談でした。個人的な要望としては、リピーターには血液検査をもとにした健康アドバイスなどもやってもらえると、ありがたいと思います。

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2006年5月12日 (金)

米国で新たな禁煙支援薬が承認

●米国で、新たな禁煙支援薬が承認された。

リンク: US FDA approves Pfizer drug to help smokers quit.

●これは、ファイザーが発売するシャンティクスChantixという薬。従来の禁煙支援薬がニコチンの代替物であったのに対して、この薬はニコチンの影響を受ける脳の部位に、ターゲットをあてたものであるという。

●ファイザーによると、与薬から1年後の時点で、およそ1/5の喫煙者が禁煙できたといい、2010年までに12億ドルの売り上げを見込んでいる。

●なお、ファイザーの調査によると、グラクソスミスクラインのジバンZybanという同様の禁煙支援薬と比較すると、短期的にはシャンティクスのほうが効果があるとしているが、米国食品安全局(FDA)によれば、1年後では同様の効果だったそうです。

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2006年5月11日 (木)

吸入式ステロイド薬の子どもへの効果

●吸入式のステロイド薬を喘息の子どもに与薬しても、成長に伴う喘息の発病を止めることはできない。

リンク: Early drug therapy doesn't prevent asthma-studies.

●気道の炎症などを減らし、喘息に関連する息切れなどをコントロールする吸入式ステロイド薬(パルミコートなど)が、将来の喘息の重篤化を予防するために、小さな子どもに与薬される場合がある。しかし、この方法は効果がなく、むしろ薬に関連する副作用が心配される。

●The New England Journal of Medicineより。2~3歳の喘息のある子ども285人を対象にした研究から。研究者は、吸入式ステロイド薬は疾患の自然な展開を変えることができない、と述べている。

●以上は米国での研究だが、最近では、デンマークでも同様の研究が発表されているとのこと。

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2006年5月10日 (水)

社会保障番号?

●「社会保障番号」?

リンク: 「社会保障番号」を提言 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●安倍官房長官の私的懇談会「社会保障の在り方に関する懇談会」の最終報告書原案が明らかになった。

●記事では、「〈1〉社会保障の負担と給付の公正を実現するため、すべての納税者に番号を付けて所得を捕捉する「納税者番号制度」や医療や年金などの個人情報を一元的に管理する「社会保障番号」を導入する〈2〉社会保障制度への信頼感を高めるため、消費税を含む税制全体を改革する――などを検討課題として明記した」となっている。

●なお、年金は社会保険方式を維持して、保険料をあげるという。

●あまりにひどい。ひどすぎる。社会保障にかこつけて「社会保障番号」と「納税者番号」をつけ、「増税」し、さらに「保険料」をあげる。介護を含む社会保障の負担をすべて、国民に押しつける。このようなあまりに一方的な発想が出てくること自体、(私的懇談会とはいえ)信じられない。

●いやはや。「納税者番号」のうえ、さらに国会審議中の「共謀罪」が今のまま成立するとすれば、恐ろしく強大な国家権力ができあがる。納税者番号は国民の社会保障への不安に、共謀罪は治安への不安につけこんだ発想である。人の弱みに対して、このような発想しかできない貧しさ、乏しさは、救いようがない(サラ金といっしょですね……)。

●記事では、この原案を議論したのち「構造改革」に反映させるとしていますが、「構造改革」とはいったい何? そして、「安倍」とはいったい何者? 非常に腹立たしい思いをするのは、私だけではないと思います。

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2006年5月 9日 (火)

アスパルテームと癌は無関係

●砂糖の代用品であるアスパルテームは安全である。

リンク: USATODAY.com - Study finds no link between aspartame and cancer.

●昨年、イタリアの研究チームがラットの実験から、アスパルテームとリンパ腫・白血病との関連性を指摘した。

●この研究結果を、米国食品安全局(FDA)とヨーロッパ食品安全委員会(EFSA)が否定した。FDAは研究チームからデータを入手して、再度レビューを行った結果、上記の結論には至らないと断定している。

●アスパルテームと健康被害の関係は、アスパルテームが1970年代に登場して以来、ずっと話題になっている。ヨーロッパ食品安全委員会の関係者は、体重1kgあたり40mg以上の過剰な摂取がなければ、健康への問題はないと言っている(この量は、喫茶店などにあるアスパルテームの小さな袋にして、80袋であるという)。

●アスパルテームが健康被害を及ぼさないという結論は、昨年米国で発表された大規模研究でも明らかになっている。

●この研究は、1995年と1996年に、34万人の男性と23万人の女性を対象に行われたものである。結果としては、アスパルテームの消費と、後発する腫瘍の型や数には関連がないというものだった。

●アスパルテームによる健康被害より、砂糖による健康被害のほうが大きいという人もいます。

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2006年5月 8日 (月)

心肺蘇生法の新しい指針

●心臓が止まっているとき、呼吸がないときに行う心肺蘇生法が簡略化された。

リンク: 心肺蘇生法 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●日本救急医療財団の心肺蘇生法委員会が、心肺蘇生法の新たな指針をまとめた。

●これまでは、成人と小児・幼児では、心臓マッサージと人工呼吸の回数の比率が異なるなど、やや複雑なところがあったが、今回の改正では、それらが簡略化されている。

●主な変更点は以下の通り。

・心臓マッサージ30回に対して、人工呼吸は2回(従来は成人は15対2、小児・幼児は5対1)

・人工呼吸で息を吹き込む時間は1秒(従来は2秒)

・人工呼吸後に、呼吸状態などの循環のサインを確認しない(従来は確認)

・心臓マッサージの位置は、乳頭と乳頭を結ぶ線の胸骨の上(従来は剣状突起から頭側へ2横指)

・小児の心マッサージは片手でも両手でもいい(従来は片手)

●心臓マッサージは、成人では胸が4~5cm下がる程度、小児・乳児では1/3下がる程度で行います。実際に行うとかなりの力が必要です。骨が折れてしまうのでは、と心配になります。しかし、骨折は治りますが、心肺停止は治りません。

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2006年5月 3日 (水)

心疾患には利尿薬

●心臓疾患の薬物療法の第一選択は利尿薬の投与である。

リンク: Diuretics first line against heart failure -study.

●米国での調査から。米国では高血圧に対する利尿薬(体内の水分量を減らす薬)を、1982年では56%の患者に投与していたが、1992年では27%にまで減っていた。

●2002年の米国政府のレポートで、高血圧患者の薬物治療の第一選択は利尿薬であり、その後に(高血圧の薬物治療の主流である)ACE阻害薬やβブロッカーなどを追加するよう勧告されている。このレポートに従い、米国では再び利尿薬の投与が増えてきたのだが、その実効性を今回の研究は裏づける結果となった。

●高血圧では、体内循環を維持するために心臓のポンプ作用が増大する。その結果、心臓は肥大して、かえってその作用は不安定になり、さまざまな心疾患を引き起こす。利尿薬は体内循環量を減らしてくれる。主にこれを理由として、「心疾患の防止ではカルシウム拮抗薬よりも効果があり、また、短期的にはACE阻害薬よりも効果がある」と研究者は述べている。

●なお、利尿薬はその他の薬と比べて安価であることも、大切なポイントである。

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2006年5月 2日 (火)

抗うつ薬服用で、高齢者の自殺リスクが高くなる

●抗うつ薬を服用している高齢者が自殺するリスクは高い。

リンク: TheStar.com - Elderly at risk using mood drugs: Study.

●抗うつ薬を処方された高齢者が、薬物治療を始めた最初のひと月の間に自殺を図るリスクは、その他の薬物治療を始めた場合と比べて、5倍高くなる。American Journal of Psychiatryに掲載の記事。カナダ・オンタリオの65歳以上の自殺者1,142人を対象とした研究からわかった。

●抗うつ薬とは、具体的にはパキシルなどのSSRI薬(セロトニン再取り込み阻害薬)である。すでにSSRI薬については、子ども、思春期の若者、成人で自殺企図があることが、製薬メーカーから警告されている。今回の研究で、SSRI薬の自殺リスクが高齢者にもあてはまることが確実になったといえる。

●なお、カナダでは過去5年間で、SSRI薬の処方量は2倍に増えているそうである。

●研究者は、次のように語っている。SSRI薬は多量に処方されているにもかかわらず、これほど多くの高齢者を対象者にした研究はなかった。SSRI薬は安全と思われているが、慎重に投与すべきである。たしかに、うつは薬で治療できるが、薬で患者が生活のなかで感じているさまざまな問題―経済的な問題、仕事の問題など―を解決できるわけではない、と。

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2006年5月 1日 (月)

介護保険料負担、大幅増加

●4月から改定された65歳以上の介護保険料が高額化している。

リンク: 市町村の約4割で65歳以上の介護保険料、4000円超 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●厚労省の調べで、市町村の4割で、65歳以上の介護保険料が月額4,000円を超えることが明らかになった。

●今回が介護保険料の2度目の改正だったが、全国平均の保険料も改定前より24.2%あがっている。

●保険料の上昇は当然のことと受け取られているが、しかし、24.2%という上昇率は異常である。これは、介護保険という制度に何らかの無理が生じていることを示してはいないか。公共政策の専門家ならば、この数字から何を読み取るのだろうか。

●このような数字が出てしまうと、いまさらながら、介護などの社会福祉を「保険」で行うことは適切なのかという疑念を抱いてしまう。むしろ「税」で行ったほうがよかったのではないかと。

●現時点でいえることは、保険で行う介護の財政的な見通しは甘かったということである。そこで保険料を上げる。ならば関連する「税」を据え置くかといえば、社会保障全般の財政ひっ迫を理由に、税金も上げる。結局のところ政府は、国民のフトコロばかりあてにして、その場しのぎのことを行っている。暗い気分になります……。

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