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2006年6月

2006年6月30日 (金)

人は「見られている」と「よく」行動する

●人は「見られている」と、「よい」行動をとろうとする。

リンク: BBC NEWS | Health | Big Brother eyes 'boost honesty'

●当たり前の話とも思えるが、英国の研究者が発表。その研究方法がおもしろい。

●大学にあるドリンクコーナーに、ドリンクをとったら払いたいだけの金額を入れられる箱を設置する。目の高さに、人間の目を印刷したポスター(A5サイズ)を貼った場合と、花を印刷したポスターを貼った場合で、入れられる金額がどれだけ違うかを比べた。

●その結果、目のポスターの場合、花のポスターに比べて2.76倍の金額が集まったという。

●脳がポスターの目の画像に反応して、「自分は見られている」という感覚を抱いたから、と研究者は語っている。

●.研究者は、「人々に協力的で社会的な行動をとらせようと思えば、目のイメージを掲げればいい可能性がある」と述べているが、そういえば、防犯ポスターや民間のパトロールカーなどには、目のイメージがよく使われています。

●たしかに社会は「よく」なるかもしれませんが、その作用を「悪く」使う人も現われるかもしれません。ということで、目のポスターがあっても、払いたい金額しか払わないような自分になってみたいものです。

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2006年6月29日 (木)

たばこ500円で50%が禁煙

●たばこ1箱が500円になれば、喫煙者の過半数は禁煙する。

リンク: Yahoo!ニュース - 共同通信 - 禁煙する値段は1箱500円 意識調査で過半数が回答.

●ファイザーによるインターネットを使った調査から。同様の結果は、以前にも出ている。大都市より地方都市のほうが禁煙志向が強かったという。

日本のたばこは明らかに安すぎる。500円という数字は、妥当なものだと思いますが、いかがでしょうか?

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2006年6月28日 (水)

赤身の肉で膵臓癌のリスクが高まる

●赤身の肉(牛、豚、羊などの赤い色をしている肉)で、膵臓癌のリスクが高まる。

リンク: Red meat associated with pancreatic cancer - Reuters.co.uk.

●スウェーデンの研究者が発表。、61000人の女性を対象に17年間の追跡調査を行った結果から。

●膵臓癌は発見することが難しい。治療法は膵臓切除だが、発見されたときには膵臓の外に転移している場合が多く、死に至る可能性は高い。研究の対象になった女性のうち、172人が膵臓癌になっている。

●研究によると、赤身肉を長期間摂取すると、膵臓癌になるリスクが高くなるが、逆に鷄肉ではリスクは低くなった。また、食肉製品、魚、卵とリスクとの関連はなかった。

●欧米ではローカーボ・ダイエット(炭水化物をとらないダイエット)が主流であり、ダイエットには脂肪のない赤身肉を多く摂る傾向があります。日本にはあてはまりませんが、食べすぎには注意が必要です。

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2006年6月27日 (火)

がん患者に対する早期の緩和ケアが始まる

●がん治療における緩和ケアを、広く導入する医療体制が整備される。

リンク: 厚労省、痛み軽視見直し…「初期がん」から緩和ケア : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●全国135か所の拠点病院に、2年以内に緩和ケア対応医療チームを設置する。緩和ケア普及のための基本計画を5年以内に策定する予定。今月国会で成立した、がん対策基本法に基づく。

●がん治療は手術、放射線、化学療法の3本柱で行われるが、この枠組みでは、がん患者の死の不安や苦痛に対処することは難しい。

●また、日本の医学では、特に手術療法が重視されてきた結果、「緩和ケアが必要な患者=治らない患者」と認識され、医学の枠組みから抜け落ちてきたという側面もある。

●厚労省は緩和ケアを医師、看護師、医療心理の専門家によるチーム医療とすることを義務づけ、一般病棟や外来でも緩和ケアを継続的に行える体制整備を求めている。

●具体的には、緩和ケアプログラム、地域内の連携、在宅での緩和ケアなどが含まれる。

●これまで緩和ケアで主に問題になっていたのは、スタッフの問題である。緩和ケアには人手がかかる。しかし、医療費で認められている緩和ケアは「包括払い(治療・ケアにかかる費用に上限を設けられている)」であり、手あつい治療・ケアを行うには、医療機関が自ら負担を負わなければならないという現状があった。

●おそらく緩和ケアの基本計画が策定されるなかで、緩和ケアの体制をつくることが、医療費に反映されることと思われる。

●これまで緩和ケアは、看護師が担うことが多かった。これからも看護師の役割は大きいはず。しかし、医師が関与すべき根拠が明示されることで、緩和ケアとそれを取り巻く環境は大きく変わる可能性が期待できそうです。

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2006年6月26日 (月)

子どもの睡眠不足と肥満の関係

●睡眠時間が短い幼児は、肥満の中学生になりやすい。

リンク: asahi.com: 睡眠不足の3歳児、中1までに肥満のリスク大.

●睡眠時間が9時間未満の3歳児は、11時間以上の3歳児に比べて、中学1年生までに肥満になるリスクが1.59倍高くなる。富山大学のグループが発表。

●5520人を対象に継続調査。研究グループによると、その原因は、睡眠時間の短縮により脂肪を分解する成長ホルモンの量が減ったり、交感神経の活動が収まりにくくなり血糖値があがったことではないか、としている。睡眠不足が子どもの内分泌系に影響を与えていることが、想定されている。

なお、成人でも睡眠不足だと肥満になりやすいことが知られています。因果関係はよくわかっていません。

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2006年6月23日 (金)

抗がん剤専門医の動向

●本年4月に、「がん薬物治療専門医」が誕生した。

リンク: 抗がん剤専門医 47人誕生 : 病院の実力 : 医療 : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●がん治療は、手術、放射線、抗がん剤によって行う。抗がん剤の効果は大きいが、これまで専門医はおらず、外科医が「片手間に」行う場合も少なくなかった。

●本年4月、日本臨床腫瘍学会が認定医制度をスタートさせ、全国で47人が認定された。記事では、セカンドオピニオンを聞くことができる医師36人のデータが掲載されている。

●抗がん剤治療には、腫瘍そのものだけでなく、治療にかかわる副作用のコントロールも含まれる。がん治療の強い副作用コントロールに関しては、病院によるレベルの差が大きいといわれている。

●たとえば、副作用の1つである強い疼痛に対して十分量のモルヒネを使用するという判断でさえ、病院によって異なるのが実情である。学会では、全国どこでも同じ水準の治療が受けられることを目標に、4000~4500人の認定を目標にしている。

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2006年6月22日 (木)

薬害肝炎で国の責任が認められる

●薬によるC型肝炎の感染に、国の責任が認められた。

リンク: 薬害肝炎、国・企業に責任…大阪訴訟判決 : ニュース : 関西発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●昨日からのニュースでも大きくとり上げられたように、C型肝炎訴訟で大阪地裁は、国の責任を認めた。

●C型肝炎は輸血や、血液からつくられる薬から感染するが、現在ではスクリーニングが発達し、新たな感染者はほとんどないといわれる。C型肝炎ウイルスの存在とその危険性が知られていなかった、あるいは公表されていなかったころに輸血や薬剤を投与された人で、現在C型肝炎にかかっている人は、150万人以上にのぼるといわれている。

●今回の判決では、製薬会社については製造方法に問題があったとして過失を認めた(当然である。いまだに開き直っている姿には、疑問を感じる)。

●国については、青森県で集団感染があったあとも、安全性を確保するための規制策をとらなかったとして、過失を認めた。

●先日には、B型肝炎の感染に関しても、国の過失が最高裁で認められている。B・C型肝炎をあわせた罹患者は、300~350万人ともいわれる。

●B型肝炎は、予防接種の注射器を「回し打ち」したことが主な原因であり、C型肝炎は、危険な血液製剤(や血液)を放置したことが原因である。こうした問題は、顕在化するかなり前から、外国では(そして日本でも)その危険性が認識されていた。この構図は、HIV感染した血液に由来する血液製剤によって生じた薬害エイズ問題や、治療法が確立していながら隔離政策を続けたハンセン病問題によく似ている。

●厚生行政の責任は、国民が安全な医療・福祉を受けられることにある。しかし、こうした問題からみえてくる厚生行政は、ひとことでいえば、「怠慢」である。

●情報入手に(今と比べれば格段の)制約はあったにしても、役人には諸外国の情報をしっかりと入手し、生かす義務があった。しかし、それは結果として、行われなかった。最終的な判断(=責任)は「権威ある」数人の医師に任せて、リスクを最小限に抑えるような政策を行わなかったからである。

●現代は、外国の情報が簡単に入手できる時代である。新しい薬剤の危険性が発見されても、外国の情報がリアルタイムで入ってくるし、厚生労働省の対応も早い。以前と比べれば、薬の消費者である私たちの安全性は高まっているだろう。

●しかしそれは、医療や厚生行政を取り巻く環境が変わっただけかもしれない。よく言われたことだが、役人のなかには、何か問題があっても、自分の勤めている間さえ無事に過ごせればいい、という姿勢の人もいるという。

●まさかそんな人が、現代の厚生行政にかかわる公務員にいるはずはないと思う。しかし、年金や医療費で信頼のおけない試算を繰り返す厚労省や、不正が日常化していた社会保険庁などをみると、そういった仕事の伝統はなお、受け継がれているのでは、と思ってしまう。

●いずれにしても、これから300万人を超える肝炎患者の救済措置が始まる。救済は絶対に必要である。しかし、救済のための特別な予算を組むのか、それともギリギリの社会保障費をさらに削ってお金をつくるのか、その内容を厳しくみていく必要があるかもしれません。

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2006年6月21日 (水)

中皮腫が予防できるかも?

●中皮腫は抗炎症剤で予防できる?

リンク: 抗炎症剤で予防可か?「中皮腫」発症を解明 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●米国の研究チームが、アスベストによる中皮腫の発症には、体内で炎症を起こす反応経路が主要な役割を果たしていることを発表した。

●細胞は通常、大きく傷つくと死んでしまうが、アスベストによって傷ついた細胞は、死なずに増殖を続ける。実験によると、中皮細胞にアスベストを加えると、その量に比例して死ぬ細胞が増えるが、炎症にかかわる体内物質TNF-αを加えると、死ななかったという。

●なお、TNF-αは、腫瘍細胞を壊死させる作用をもつサイトカイン(細胞の増殖などに働くタンパク質)で、生体内の炎症反応を、血液凝固反応と結びつける役割をもつ物質である。

●TNF-αの働きを妨げるには、抗炎症剤の投与が有効である。抗炎症剤の投与により、アスベストによって傷ついた細胞は死んで、中皮腫が予防できるのではないか、とのことである。

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2006年6月20日 (火)

ダイエットはシンプルに

●ダイエットの鍵はトランス型脂肪酸。

リンク: Heart Association urges trans fats limit - Yahoo! News.

●米国心臓協会The American Heart Associationがダイエットに関する新しいガイドラインを発表した。

●それによると、これからのダイエットはカロリーを計算したり脂肪量を減らすのでなく、よい油をとって、運動によるカロリーを消費するというシンプルな形がベスト、とのこと。

●特に大切なのは、トランス型脂肪酸を減らすこと。トランス型脂肪酸は、ショートニングなどの食用油脂に含まれる、工業的につくられた油。バターやラードの代用品で、植物油に水素を加えて固形化させたものである。

●問題は、水素を加える際に脂肪酸が変性し、いわゆるトランス型脂肪酸ができること。この脂肪酸が循環器系に影響を与えるとして、米国などでは2006年1月から、使用の表示が義務づけられている。

●今回のAHAの警告は、生産業者などにも大きな影響を与える可能性がある。数日前には、米国の消費者団体がトランス型脂肪酸の使用を表示していないとして、米国ケンタッキーフライドチキンを訴えるというニュースがあった。

●AHAが推奨する栄養摂取の概要は以下のとおり。

・肉類やパン・菓子などに多く含まれる飽和脂肪酸は、カロリーの7~10%にする(米国人の平均は11%)。

・1日に30分以上運動する。

・緑黄色野菜と植物を食べる(フルーツジュースはダメ)。

・全粒粉など、食物線維が多い食物を食べる。

・1週間に2度はサケ・マスなどの油分の多い魚を食べる。

・脂肪分の少ない肉、代用肉などを食べる。

・牛乳などは無脂肪のものを選ぶ。

・飲み物からのカロリー摂取は、最低限にする。砂糖の入ったものは飲まない。

・食物に塩を加えない。

・アルコールは適度に飲む。

●あまり変わったことは言っていません。しかし、これらを守るのはなかなか大変です。

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2006年6月19日 (月)

介護福祉士の資格取得方法が変わる

●介護福祉士の資格取得方法が変わる。

リンク: 介護福祉士の資格取得要件見直しへ : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●介護福祉士は、高齢者や障害者を介護する人の国家資格。これまでは、特定の専門学校を卒業するだけでも資格が与えられていたが、これからは国家試験を受けることが必須になる。

●なお、これまでは福祉系高校の卒業者や、3年間の実務経験を積んだ人だけに、国家試験が課されていた。

●また、3年間の実務経験を積んだ人にも、通学では6か月、通信教育では1年以上の専門学校等での学習が必要になる。

●介護福祉士は現在53万9000人と、5年前の2倍以上に増えている。しかし、高齢社会が続くなかでのニーズは高く、政府の需給見通しでは、数的にはなお、50%程度しか満たしていない。特に地方での需給状況は深刻で、人材不足という観点から、外国からの介護分野の労働者を受け入れるという話も、前向きに検討されている。

●介護保険法の実施以来、介護福祉士は爆発的に増えてきたが、その育成は「質より量」という側面が重視されていた。いまだに数は足りない。しかし、質を重視せざるをえない時代に(ようやく)なったといえる。

●ところで、もう10年ほど前のこと。介護保険法の実施が現実化していた時分、「看護と介護の違い」といった議論が、業界的に盛り上がっていたことを思い出します。看護師は、介護士が看護的な仕事(=医療的な仕事)を担うことに反対していましたが、今回の改正によって介護士には、医療的な知識を深く学習・実行することが求められるはずです。時代は変わりました。

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2006年6月16日 (金)

自殺対策基本法が成立

●自殺対策基本法が成立した。

リンク: asahi.com:自殺対策基本法が成立.

●年間の自殺者は、98年から8年連続で3万人を超えている。法案ではこの現状を、単に「個人の問題」ととらえるのではなく、「社会的に取り組むべき課題」ととらえている。

●そのために、国や自治体などが自殺防止に取り組むほか、従業員が心の健康を保てるように、事業主が必要な措置をとることも求めている。官房長官をトップとする「自殺総合対策会議」をつくり、状況を国会に報告する、とのことである。

●現代において、「自殺」を個人の問題としではなく、社会の問題としてとらえるという姿勢は、おおむね正しいのだろう。しかし、いかなる理由があれ、「個人の死」を「社会」と結びつけることには、若干の躊躇を感じないこともない。

●その理由の1つとして、この国ではかつて、個人の死を「社会」や「世間」と強く結びつけた歴史がある。その歴史は文化であったといえばそれまでだが、その文化が人々に不幸をもたらしたにもかかわらず、反省や総括が不十分であることは、近年の靖国問題をみればわかる。

●また、人間は生きているかぎり、「社会的人間」であることを免れないが、死ぬときぐらい、その足枷をはずしたいと思う個人もいる。死という事象は、人間にとって究極的なものである。その究極に対して、個人がどのような態度をとるかは、個人の究極的な「自由」の問題ともかかわる。

●と、いろいろとひっかかることもないわけではない。しかし、ともあれこの法案が、先進国のなかでは格段に自殺率の高いわが国に、大きな効果をもたらすことを期待したいと思います。

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2006年6月15日 (木)

新たな医療制度法案が成立

●医療制度改革関連法が成立した。

リンク: 医療制度改革法が成立…高齢者負担増 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●今回の法律の主な骨子は以下のとおり。

<10月から実施>

・高所得の高齢者の医療費窓口負担は3割(現行2割)

・療養病床に入院中の高齢者は、食費・光熱費を自己負担

<2008年度から実施>

・70~74歳の医療費窓口負担は2割

・75歳以上を対象にした新たな医療保険制度を創設

●この法案の実施により、現在28.5兆円の医療費は、25年度で48兆円になると試算されている(当初の見込みは56兆円)。

●背景には、高齢者は医療機関を「過剰に」受診しており、さらに今後、高齢者が爆発的に増加するという認識がある。今後の社会保障費を考えれば、高齢者のある程度の負担増はやむをえないだろう。

●ただ、疑わしいのは厚労省の試算である。おととし某政治家いわく、「100年もつ制度」である年金関連法案が改定されたが、その見込みがまったく甘かったことは、周知の事実である。また、医療福祉の議論が財政ベースだけで進んでいいのか、という印象もぬぐえない。

●なお、法案には「都道府県が医療費適正化計画を策定し、生活習慣病予防事業を実施して5年ごとに成果を検証する仕組みの創設」という要素も入っている。法案成立の過程で、メタボリック・シンドロームが大々的に喧伝されたわりには、インパクトが弱いようにも感じます。

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2006年6月14日 (水)

アルツハイマー病を治療するワクチン

●アルツハイマー病を治療する新しいワクチンが開発された。

リンク:アルツハイマー病、副作用ない新ワクチン…都総研など

●アルツハイマー病の原因は、βアミロイドというタンパク質が脳に蓄積し、脳神経細胞の維持に欠かせない他のタンパク質の働きを阻害することが原因とされる。正常な脳では酵素によって分解されるが、分解できなくなると蓄積して、いわゆる「老人斑」という線維上物質を形成して、アルツハイマー病を引き起こすと考えられている。

●東京都神経科学総合研究所などの研究チームが開発したワクチンは、「βアミロイドをつくるDNAを細胞内に取り込んで、体内に抗体を作り出すことにより免疫力を高め、ベータアミロイドの脳への蓄積を阻む」というもの。

●現在マウスへの実験中だが、副作用もなく、効果は顕著であるという。研究者は、「3年以内にヒトへの臨床試験を始めたい」と語っています。

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2006年6月13日 (火)

ビールでがんを予防する?

●ビールを飲むと、前立腺がんを予防できる。

リンク: The Seattle Times: Local News: Beer ingredient may help prevent prostate cancer, study says.

●ビールに含まれる物質により、前立腺がんが予防できる、と米国オレゴンの研究者が発表。その物質とは、ビールの原材料ホップに含まれるキサントモール xanthomol という物質で、がん細胞に変化する可能性がある特定のタンパク質の発生を抑制する働きがあるという。

●なお、キサントモールという物質が抗腫瘍効果があることは、昨年同じ研究者が発表していた。ちなみに、この物質を健康によい程度にとるには、ビールを17杯分(!)飲まなければならない。

●ということで、サプリメントでの摂取が推奨されるが、ドイツでは、この物質を通常のビールより10倍多く含むビールが開発されているらしい。

●大したニュースではありませんが、やっぱりうれしい記事? 飲みすぎて、別の病気になりませんように。

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2006年6月12日 (月)

闘病記ライブラリーができる

●闘病記のデータベースができた。

リンク: asahi.com:闘病記700冊データベース化 ネットで無料検索.

●患者や家族の体験記をデータベース化した「闘病記ライブラリー」ができた。世間に「闘病記」と分類される書籍は、少なからず発行されている。しかし、書名では何の病気かがわからず、図書館や書店では、ばらばらに並べられているのが現状である。

●闘病記ライブラリーでは、こうした書物を病名ごとに分類し、書籍の情報を検索できるようにしている。現在、700冊を57病名に分類し、病名ごとにネット上の本棚で検索できる。

●病気になったとき、患者は医学書とともに、闘病記を参考にするという。重篤な病気であればあるほど、そのニーズが高いだろう。自分の体験がどんな病気によるものなのか、同じ病気の人がどんな体験をし、どのように折り合ったかを知りたいと、自分自身も考えるはずだ。

●医学は日々進歩しているから、ある疾病による10年前の体験が、現在も通用するとは限らない。だからといってその情報が、患者の役に立たないとも限らない。患者ができるだけ多くの情報を得られること、そこから正しい判断をできることを、医療者は援助すべきなのだろう。

●闘病記ライブラリーのHPは以下の通りだが、闘病記を専門的に扱う有名な古本屋もある。「闘病記」は絶版になることも多いようで、それらを含めた品揃えはすごいものがあります。

闘病記ライブラリー

古書店パラメディカ

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2006年6月 9日 (金)

降圧薬の服用で子どもの奇形が生じる

●降圧薬(ACE阻害薬)の服用で、子どもの奇形が生じる。

リンク: ACE inhibitors may raise birth defect risk Reuters.co.uk.

●降圧薬の1つであるACE阻害薬を妊娠第1期の妊婦が服用すると、生まれてくる子どもの奇形のリスクが2倍以上になるという研究結果を、米国の医師が発表した。The New England Journal of Medicineより。

●研究者によると、妊娠第2期、3期にACE阻害薬を服用しても、同様の問題が生じることがわかっているという。つまり、妊娠初期の3か月はACE阻害薬を服用すべきではない、とのこと。

●ACE阻害薬は、糖尿病にも与薬されることがある。糖尿病患者の心臓発作の予防に有効であると、米国糖尿病診療ガイドラインにも記載されている。

●ACE阻害薬を服用している女性が妊娠したとわかった場合には、すぐに他の種類の降圧薬に変えるように、とのことです。

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2006年6月 8日 (木)

睡眠不足によるわが国の経済的損失

●日中の眠気による経済的損失は、年間3兆5千億円に上る。

リンク: 耐え難い眠気…睡眠障害で年間3兆5千億円の損失 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●日本の研究者が、企業の従業員3075人を対象に調査。これに賃金や交通事故の保険金などの公的データを合わせて集計したという。

●眠気を原因とする作業効率の低下から生じる経済損失が3兆665億円、欠勤による経済損失が731億円、遅刻が810億円、早退が75億円とのこと。交通事故の損失は2413億円である。

●睡眠不足に伴う日中の眠気が、経済的な損失や大きな事故につながるということについては、米国での有名なレポートがある。詳細は失念したが、スリーマイル島の原発事故やスペースシャトルの落下などが、睡眠不足による眠気が原因とされていたと記憶する。

●ある事象を結果とみれば、それには原因がある。理論的には、その連鎖は無限に続く。大きな事故の原因に「睡眠不足」を割り当てる、あるいは因果の連鎖をそこでストップさせることは、本当に妥当なのだろうか。睡眠不足という問題が、あまり話題にならない背景には、こういう疑念があるように感じる。

●もちろん、組織や社会の側の問題もある。睡眠は重要であり、脳の活性化に必要である。しかし、「十分な睡眠をとりたいので、仕事は早引けします」という言い訳が通じる組織・社会は、本当に可能だろうか。

●睡眠は主観的なものでもあり、5時間寝て十分と思う人もいれば、8時間寝ても寝不足と思う人もいる。こういう人たちが、1つの組織、あるいは社会のなかで共存している。睡眠に関する「合意」を得ることは、難しい。

●睡眠不足による経済的損失を解消すれば、別の経済的損失が出るかもしれない。個人的には、人間は大いに眠るべきだと思います。おそらく私は、W杯をみることができないでしょう。

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2006年6月 7日 (水)

アスベストで喉頭癌?

●アスベストは喉頭癌にも関連している?

リンク: Report links asbestos to larynx cancer - Yahoo! News.

●アスベストが原因の癌といえば中皮腫と肺癌であるが、アスベストは喉頭癌をも引き起こしているかもしれないというレポートを、米国The Institute of Medicineが発表した。

●レポートによると、喉頭癌とアスベストとの関連を証拠立てる研究は9つあるとのこと。喉頭とは声帯のある部位だが、声を出すことでその部位に、アスベスト線維が付着しやすくなるという。

●アスベストと喉頭癌の関連は明白だが、結腸癌、胃癌、食道癌などの癌との関連はないとのことです。

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2006年6月 6日 (火)

厳しい親の子どもは肥満

●母親が厳格だと、子どもは肥満児になる。

リンク: ABC News: Strict Parenting Linked to Overweight Kids.

●米国の研究者が発表。厳格な母親の子どもは、ルールに関して融通の利く母親の子どもに比べて、肥満になるリスクが4倍以上高い。

●米国の研究者が、872組の家族を対象に研究。研究者は、「ルールの枠組みのなかで尊重と温かさを示す親」は、子どもに食事や運動に関して学習させることができると指摘する。また、厳しい親が子どもにとってストレスとなり、それが過食につながる可能性も示唆している。

●この研究では、ネグレクト傾向にある親の子どもの肥満傾向なども調べている。数値は以下の通り。

・厳格な親では、子どもの17%が肥満。

・ネグレクト傾向にある親では、子どもの9.9%が肥満。

・寛大な親では、9.8%が肥満。

・ルールをフレキシブルに設定する親では、3.9%が肥満。

●「ルールをフレキシブルに設定する」とは、「状況に適応するためにルールを少しだけ変えることができるが、究極的にはルールが存在する」ということだとのこと。

●記事では、「子どもに野菜を食べるというルールのなかで、どの野菜を食べるかは子どもに決めさせる」ということ、と説明しています。

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2006年6月 5日 (月)

ホヤでアルツハイマー予防?

●ホヤに含まれる脂質「プラズマローゲン」で、アルツハイマーを防ぐことができるかも。

リンク: ホヤにアルツハイマー予防効果 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●アルツハイマー病は、脳の神経細胞が死ぬことが原因と考えられているが、患者の脳内では、プラズマローゲンが3割程度減少されているらしい。

●アルツハイマー病を発症したラットにプラズマローゲンを食べさせたところ、アルツハイマー症状に改善がみられてあそう。

●プラズマローゲンは牛の脳のほか、ホヤやカキなどにも多く含まれ、ホヤでは廃棄する内臓への含有率が高いとのこと。来年には錠剤として発売されるそうです。

●ところで、ホヤはオタマジャクシ様の子どもが岩にはりついて、ホヤの形になると聞いたことがあります。また、ホヤといってもさまざまな種類があるそうです。不思議な生物ですね~。

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2006年6月 2日 (金)

うつ病の「復職リハビリ」

●うつ病の「復職リハビリ」が始まっている。

リンク: うつ病回復しても、復職前に疑似仕事 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●サラリーマンの長期病欠の最も多い理由はうつ病である。治療後、職場に復帰する自信を取り戻すための「復職リハビリ」が始まっている。

●記事で紹介されている診療所では、復職リハビリは月~金まで毎朝10時にリハビリ室に「出勤」し、参加者とともに読書やパソコンなどの「仕事」をする。昼食、午後の仕事、そして4時半に帰宅するというスケジュールであるという。

●服薬によりうつ病は改善しても、会社に出勤するということ自体が大きな(新たな)ストレスになる。たしかに復職リハビリは、必要であるかもしれません。

●この診療所では、復職リハビリから100人以上が復職し、再休職は5%以下とのこと。効果があるようです。

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2006年6月 1日 (木)

「スーパーサイズ」は高くつく

●ファストフードの「スーパーサイズ」は、肥満による損失を考えると、お得ではない。

リンク: "Super-size" not a super deal, study finds | Reuters.com.

●米国の研究者がThe Journal of The American College of Nutritionに発表。スーパーサイズの値段はレギュラーサイズに比べて1ドルも違わないが、そのカロリーが肥満を引き起こして生じるコストは大きい。

●医療費のほか、ガソリンのコストについても計算しています。

●スーパーサイズを食べ続けてどれだけ太るかを調査した「スーパーサイズ・ミー」という映画がありましたが、この調査も同じくらいくだらない、いや、興味深いです。

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