●手術の「うまい・へた」で、医師の技術料(診療報酬)が変わるかもしれない。
リンク: 診療報酬:医師の技量で格差 「競争原理」検討へ--中医協-医療:MSN毎日インタラクティブ.
●診療報酬などの医療費を定める中央社会保険医療協議会(中医協)が、医師の技能に応じて診療報酬にランクをつける検討を始める。
●従来、手術件数の多い医療機関に診療報酬が上乗せされていたが、手術件数と治療成績の因果関係が不明であるとして、今年度の診療報酬改定では廃止された。中医協では、改めて手術数と成績に関するデータを集めるという。
●診療報酬は、医師の技量にかかわらず一定である。しかし、先日の王監督の腹腔鏡手術のように、医師の確かな技量が必要な場合もある。
●記事によれば、「現行の診療報酬は、医師の技量にかかわらず一律で、これが能力向上を妨げているほか、腕のいい医師に謝礼を払う慣行がなくならず、医療費の不透明さを招いている、と指摘がある」としている。
●たしかに、「執刀医らに謝礼を払う」という慣習は、一刻も早く廃止すべきである。医師の立場からすれば、謝礼によって、実際の手術の出来が変わらないことは当然だろう。しかし患者は、少しでもよくなりたいという気持ちや不安感から、「謝礼」を準備する。「一切謝礼を受け取らない」ことを明示している病院もあるが、このような問題を解決するには、何よりも根本的な制度の改正が必要である。
●この制度は、「よい医師には、多くのお金(医療費)を払う」ことになり、患者側は「謝礼」を気にしなくて済む。医師の技術レベルによって手術料が異なるという制度は、ぜひとも推進してほしいと考える。(「謝礼」が課税の対象にならないということも、ある種の人々にとっては問題だろう。)
●ただし、それには大きな問題がある。「個人の医師の技術をどのように評価するか」ということである。多数を対象にした客観的評価ということになれば、何らかの数値的な評価基準が必要になる。しかし、「手術件数と治療成績」のような基準が、あいまいで抜け穴が多いことは周知となっている。
●医師の技術の評価という方針を、厚労省は推進しているが、日本医師会には反対論が根強いという。記事では、「日本医師会は学問的な観点からの評価は容認しているが、腕によって報酬に差をつけることについては「数を稼ぐ目的での手術の乱発もおこりうる。医師に点数までつけるのはどうか」と慎重な姿勢を崩していない」としている。
●現状認識に関しては、厚労省よりも日本医師会のほうが現実的である。日本医師会はもはや、「すべての医師が善人である」とは考えていない。
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