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2007年7月

2007年7月27日 (金)

福祉・介護分野の給与引き上げを求める指針を厚労省が発表

●厚生労働省は、福祉・介護分野の人材確保を図るための新たな指針をまとめた。

リンク: 福祉・介護の給与引き上げ…厚労省、人材確保へ諮問 : ニュース : ジョブサーチ : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●介護保険サービスの需要はますます増えると予想されているが、一方で介護職員の給与水準は、男性の福祉施設介護員が年収315万円、女性のホームヘルパーは262万円と、全労働者の平均453万円を大きく下回っている。離職率も高いことから、福祉・介護施設の経営者や国、地方自治体に対して、適切な給与水準の確保を求めている。

●さらに、介護に携わる人のキャリアアップの仕組みが必要であるとして、現在の介護福祉士よりも専門的知識や経験をもつ「専門介護福祉士」の創設を検討する。

●①介護福祉士有資格者47万人のうち、就業していない20万人の最就業の促進、②高齢者やボランティアらが参入しやすい研修制度の整備、などが明記される一方、外国人介護士の導入については、なお慎重な対応が必要としている。

●この指針のターゲットがどこにあるかといえば、財源の確保以外の何ものでもないと思います。ほとんどの介護施設等の経営者が、事業収入の配分を不適切に行っているがゆえに、介護職員のサラリーの低下を招いているとは、誰も考えていないと思います。つまり、介護報酬をあげる必要があります。

●そのためには、保険料をあげることも必要になります。政治家の不透明な政治資金(=税金)や、年金の無駄な流用(=保険と税金)など、無駄なお金の使い方を改めることから始めていただかないと、国民の納得はなかなか得られないかもしれません。

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2007年7月19日 (木)

厚労省、看護師配置7対1の病院が急増している実態を報告

●厚労省は、看護師1人で患者7人を看護するという「手厚い看護師配置」(7対1)を導入した医療機関が、今年5月の時点で前年の2.8倍に増加し、病床数は3.6倍の16万2730に急増したとの調査結果を発表した。

リンク: 診療報酬改定:国立大学病院で手厚い看護師配置急増-医療:MSN毎日インタラクティブ.

●そもそも7対1という看護師配置の診療報酬は、手厚い看護体制による在院日数短縮を意図していました。この意図は十分に理解できるものであり、ケアを行う看護側にとっても、またよい医療を受けたいと思う患者側にとっても歓迎すべきものでした。

●しかし、皮肉なことにこの政策は、国立病院を中心とする大病院が看護師を大量採用するという事態を招き、その結果、中小病院が深刻な看護師不足に陥るという結果を生じてしまいました。

●厚労省は、今年のはじめにはすでに、診療報酬の次期改定(2008年)で、7対1の配置基準を、看護必要度の高い病棟に限るという新たな方針を打ち出しています。しかし、すでに実施されているこの政策によって、中小病院は大きな打撃を受けていますし、一度離れた人材を取り戻すことには、さらにコストがかかります。

●よい医療を行うには人的資源が必要であり、そのためのコストがかかりますが、医療費削減をめざす政府には、そのコストを捻出する余裕がありません。こうした難しい状況のなかで、厚労省はさまざまな施策を打っているわけですが、近年の施策、たとえば介護保険事業や、療養型病床群の扱いといった問題をみると、どこか見切り発車的なところがあるのが気になります。いたずらに現場と利用者の混乱を招くことがないような、慎重な施策が必要です。

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2007年7月18日 (水)

牛乳を飲むとメタボリックシンドローム改善につながる

●牛乳を飲むと、メタボリックシンドロームの改善につながるかもしれない。

リンク: BBC NEWS | Health | Drinking milk cuts diabetes risk.

●英国の研究者が、毎日乳製品を食べるとメタボリックシンドロームの改善につながり、さらに、牛乳を500mL以上飲んでいる場合には、改善率が高くなることを報告しました。

●45~59歳の高血糖、高脂血症、高血圧などのリスクを複数もった男性を追跡調査したところ、毎日乳製品を食べている男性では、これらの症状を発症する人は56%少なく、牛乳を飲んでいる人では62%少なかったそうです。

●専門家は、乳製品を食べるのは健康的なダイエットに効果的だと述べています。乳製品の場合、小さなカップに入ったヨーグルト、マッチ箱サイズのチーズが、180mLの牛乳に相当するそうなので、それらを2~3個摂取するというのが、目安になるようです。

●また、できれば低脂肪の牛乳がよいとのこと。でも、どんな牛乳でも飲まないよりは飲んだほうがいいと信じたいところです。ちなみに私は、牛乳がほとんど飲めないのですが、ウイスキー(特にバーボン)の牛乳割りは「おいしい!」と思います。

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2007年7月17日 (火)

カレーの成分がアルツハイマー病予防に効く可能性

●カレーがアルツハイマー病に有効かもしれないというニュースを以前にお伝えしましたが、この機序がさらに明らかに。

リンク: Curry ingredient may fight Alzheimer's: study | Health | Reuters.

●カレーに含まれるターメリック(ウコン)には、クルクミンという抗酸化物質が含まれていて、その物質が、アルツハイマー病の患者の脳の細胞によい影響を与えていることはすでに報告されていたが、今回の研究では、クルクミンのbisdemethoxycurcuminという物質が、その原因物質であることが明らかになった。

●この物質が、アルツハイマーの原因であるタンパク質、βアミロイドを駆逐する免疫系細胞(マクロファージ)を活性化しているのだという。

●現在、さまざまな会社がアルツハイマー病ワクチンの開発を行っているが、今回明らかになった機序を用いた方法は、ワクチン使用よりも副作用が少ないなどの、よい効果が見込まれるそうです。とりあえず、今はカレーを食べておきましょう。

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2007年7月13日 (金)

嫌な思い出を忘れられるメカニズム

●嫌な思い出を忘れられるメカニズムが明らかに。

リンク: You can forget the unhappy past: study | Health | Reuters.

●米国の研究者が発表。脳の感情を司る部位が遮断されることで、嫌なことが「忘れられる」のだそうです。

●18人のボランティアに、交通事故を起こした人の顔などを何度もみせて、それらを思い出せるかを繰り返し、その場合の脳の働きをMRIを使って観察しています。

●脳は次のような働きをしていました。まず、複雑な思考・行動を司る前頭葉が活動することで、イメージをつくりあげる視覚野の働きが減少しました。それから、記憶を形成・抽出する海馬および、感情を司る扁桃体の働きが減少していたそうです。

●嫌な記憶を思い出すとき、まずは前頭葉を働かせているということになりますが、研究者は、長期間持続するトラウマから抜け出すのは、こんなに簡単ではないだろうとも予測しています。

●最終的には、脳の特定部位をターゲットとして、トラウマを抑えられるような薬物を開発できるのではないかと述べる研究者もいるそうです。

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2007年7月10日 (火)

タバコを吸う人はパーキンソン病になりにくい

●タバコを吸わない人に比べて、喫煙者のほうがパーキンソン病になりにくい。

リンク: Study finds smoking wards off Parkinson's disease | Health | Reuters.

●タバコが神経変性疾患に明らかな効果があることは、長年にわたって臨床的に観察されてきたが、米国の研究者が、この見解を証拠づけるレビューを発表した。

●それによると、長期にわたってタバコを吸っている人では、パーキンソン病になるリスクが低くなることがわかった。葉巻やかみタバコでも効果があり、かつ、タバコをやめていた人でも効果は持続していたという。

●この理由ははっきりしていませんが、2つの仮説が立てられるそうです。まず、タバコに含まれる一酸化炭素などの物質が、脳内でドパミン(パーキンソン病の原因物質)を産生するニューロンによい影響を与えているという説、そして、タバコには神経的な機能を邪魔する毒性物質をつくれないようにする働きがあるという説であるそうです。

●タバコを吸うとパーキンソン病になりにくいのは確からしいですが、別の病気になるリスクが高まることは、いうまでもありません。タバコが脳にもたらす働きと同じような機能をもつ薬物の開発が期待されます。

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2007年7月 3日 (火)

温暖化の影響で、米国人の死亡率が上昇

●地球温暖化の影響で、米国人の死亡率が上がっている。

リンク: Global warming could increase U.S. death rate | Health | Reuters.

●極度の高温、または低温状態になると、人間の死亡率が上がることはよく知られていたが、高温のほうが死亡率が上がりやすいそうです。

●米国の研究者が発表。1989~2000年の米国50都市における気象データと死亡率を比較したところ、低温による死亡率上昇は1.6%にとどまったのに対して、高温による死亡率は5.7%上昇していた。

●つまり、死亡率には高温のほうが影響が大きいということであり、地球温暖化により相対的に温度が上がった場合、夏場の死亡率上昇を、冬場の死亡率低下で代替することはできないということを、意味するのだそうです。

●もっとも、夏場の死亡率上昇は、エアコンを装備することで緩和できるとのこと。しかし、エアコンを使えば使うだけ、二酸化炭素が排出され、地球温暖化が進みます。

●研究者は、エネルギー消費量が少ない、効率的なエアコンシステムが必要だ、と述べています。

●といって思い出すのが、医療ではつとに有名な「クリティカルパス」と言う言葉を発明した、科学者バックミンスター・フラーのアイデアです。彼は効率的なエアコンシステムとして、たとえばニューヨークのマンハッタンならば、マンハッタン島全体を覆って全体を一括して冷却するシステムを提唱していました。あまりにSF的で現実感はないのですが、地球温暖化に対処できる時間はもはや少なく、今や「ロスタイム」に入っているといいます。人間は、一度手に入れた利便性をめったに手放すことはできません。それを考慮したうえで、何か「すごいこと」を考えないと、この危機は乗り切れないという感じがします。

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