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2007年8月

2007年8月30日 (木)

奈良で再び妊婦受け入れ拒否

●奈良県内で救急搬送された妊婦が、奈良県と大阪府など9病院で受け入れを断られ、救急車内で死産した。昨年には同じ奈良県で、公立病院で分娩中に意識不明になった妊婦が、病院を「たらい回し」にされた結果、搬送先の病院で死亡している。

リンク: 受け入れ拒否 死産 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●以上のニュースに関して、国立成育医療センターの医師が、「9病院から断られたと聞いても、特に驚かない」と述べています。

●背景には、地方のみならず都市部でも、出産を扱う医療機関および産婦人科医が減少していることがあります。こうした状況が生じてきた要因は、非常に複雑です。

●日本の医療は、比較的安価な保険料を支払えば、全国どこでも医療を受けられるという国民皆保険制度です。このニュースが示すことは、誰もが国民皆保険制度による医療を享受することはできなくなっている、ということではないでしょうか。

●出産にかかわる訴訟が増えていることも、産婦人科医減少の一因ともいわれています。産婦人科医がいないこと、産科医療を行う医療施設が減っていることで、現場が混乱しています。それを改善するのは、もはや行政の責任であることは間違いありません。

●厳しい現状を追認するばかりで、積極的な問題解決を行っていなかった(と当然みなされるであろう)責任、生命を失わしめた責任を、奈良県や政府に対して、厳しく問うべきであると思います。厳しく問うことによってこそ、現実的な議論が可能になるのではないかと思います。

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2007年8月29日 (水)

トリインフルエンザ、ヒトからヒトへ感染

●鳥インフルエンザ、人から人へ感染の可能性?

リンク: Study confirms 2006 human-human spread of bird flu | Health | Reuters.

●アフリカ、アジア、ヨーロッパでなお感染が続いているトリインフルエンザ(H5N1)だが、米国の研究者が、インドネシアでの感染において、ヒトからヒトへの感染が生じた可能性が高いことを報告した。

●現在、トリインフルエンザは2003年から、322人に感染、195人が死亡している。

●問題のケースは、インドネシアのスマトラ島の8人家族で、37歳の女性→10歳の甥→その父親、へと感染が生じたケース。父親が死亡したが、父親の体内から出たトリインフルエンザのDNAが、子どものDNAと非常に似ていたのだという。

●研究者は、「感染は2世代で止まったが、コントロールできなくなっていた可能性もある」と述べています。また、ヒトからヒトへの感染の確率を20%と見込んでいるようですが、これが本当であれば、かなりの高い確率であるといえます。

●研究者は感染のアウトブレイクを予測するソフトウェアを無償で配布しているそうです。日本でもトリインフルエンザはたびたび生じていますが、少しずつ、危機意識が薄れてきたという感じもあります。いずれにしても、感染の拡大への準備が必要です。

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2007年8月 2日 (木)

気温が高くなると自殺者が増える

●気温が高くなると、自殺者が増える。

リンク: BBC NEWS | Health | Suicide rate rises in hot weather.

●英国の研究者が、1993~2003年のイングランドとウェールズにおける5万人の自殺者を調査したところ、気温が18℃以上になった日では、自殺率が上昇することが明らかになった。

●調査によると、気温が18℃以上になると、自殺率は4%上昇し、発砲などの暴力的方法による自殺率は5%高くなったという。

●夏場に自殺者が増えるというのは、臨床ではよく実感されることのようですが、その原因としては、「暑さのせいでイライラが増し、攻撃性が高くなる」「夏場は情動をコントロールする脳内物質セロトニンが過剰に分泌される」「アルコール摂取量が増える」など、さまざまな要因が考えられています。しかし、「夏を楽しんでいる他者をみて、気持ちが落ち込んでしまう」ことが原因ではなさそうだ、と研究者は述べています。

●ちなみに、イギリスの自殺率は10万人あたり7.5人。日本の10万人あたり24.1人と比べると、1/3以下です。日本で同様の調査が行われているかはわかりませんが、また違った数字が出てくるかもしれません。

●なお、自殺者が多いのは月曜日であるとのこと。これは妙に納得できます。

●ちなみに、ベルギーの自殺者を対象にした別の調査によると、若年者と高齢者に限った場合、自殺率は3~4月と8月に高く、12~1月に低くなっていたそうです。ベルギーの自殺率は10万人あたり21.1%と、かなり日本に近い数字になっています。

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2007年8月 1日 (水)

レーザープリンターが肺に傷害を及ぼす可能性

●レーザープリンターが肺に及ぼす害は、タバコの害と同じ?

リンク: BBC NEWS | Asia-Pacific | Office printers 'are health risk'.

●オーストラリアの研究者が発表。レーザープリンターのトナーは印刷時、大気中に飛散し、肺に吸入されることで、害を及ぼす可能性があるとのこと。機序はタバコの煙が肺に害を及ぼす仕組みと同じです。

●60台以上のレーザープリンターを調査したところ、およそ1/3のプリンターで印刷時、トナーが大気中に放出されていることがわかりました。肺の炎症から慢性疾患まで、さまざまなレベルでの傷害が予測されますが、新しいカートリッジを使用した場合、図表などの印刷で多くのトナーが必要になる場合などに、トナーの放出が多くなるそうです。

●研究者は、プリンターを使うオフィス内の換気等について、政府が規制を設けるべきだと述べています。

●レーザープリンターが非常に多くのオフィスに設置されている状況を考えると、アスベストに対する中皮腫といった特異的な傷害が起こっていないかなど、やや心配になります。もう少し詳しい情報がほしいところですが、プリンタを製造している会社には、期待できないでしょうね……。

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