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2007年12月

2007年12月14日 (金)

看護師・助産師の業務拡大?規制改革会議の第2次答申案

●政府の規制改革会議の第二次答申案で,看護師の業務拡大が答申されるとのこと。

リンク: 看護師・助産師の業務拡大=規制改革会議の第2次答申案(時事通信) - Yahoo!ニュース.

●以下,記事の引用。

「政府の規制改革会議(議長・草刈隆郎日本郵船会長)がまとめた第2次答申案の全容が13日、明らかになった。答申案は「生活に身近な分野に焦点を当てた」とし、看護師や助産師が行える業務範囲の拡大や保育所の改革などを盛り込んだ。今月下旬に福田康夫首相に提出する。これを踏まえ、政府は2008年3月に規制改革の3カ年計画を策定する。
 答申案は、医療分野では医師不足解消が最重要課題と指摘。医師の過重負担の軽減策として、現在認められていない看護師による簡単な検査と薬の処方や、助産師による会陰切開などを解禁するとした。また、地方の医師不足を補うため、現在医療機関に限定されている医師の派遣業務を一般の派遣業者にも認めることを検討する。」

●医師不足,医療サービスの不足が悪化しているなかでは,当然の流れではないかと思います。根本的な解決ではないというかもしれませんが,そもそもこれらの根本的な解決など,今の時代には存在しないという現実を直視する必要があります。

●先進国のなかには,看護師が薬を処方し,自分でクリニックを運営することが許可されているところが,少なからずあります。そのような体制に近づいていくことは,当然であるといえます。

●もっとも,政治に対する日本医師会の発言力が強かった時分には,考えられない答申であるともいえます。医療界,特に日本の医療界には確固とした資格のヒエラルキーがあります。この答申がどのように受け止められ,実現されるかについては,紆余曲折があるものと思われます。

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2007年12月13日 (木)

受動喫煙で肺腺がんになるリスクは2倍

●夫が喫煙者の場合,妻が肺腺がんになるリスクは2倍。

リンク: NHKニュース 受動喫煙 肺がんリスク2倍に.

●国立がんセンターを中心とする厚労省研究班が,たばこを吸わない女性2万8000人を対象にした調査から,夫が喫煙者の場合,肺腺癌になるリスクが2倍高くなると発表しました。

●受動喫煙については,子どもへの影響を懸念する研究もあり,世界的に問題になっていることは周知の事実です。

●一方,本年まとめられたがん対策基本法の「がん対策推進基本計画」では,喫煙率低下の目標値などの設定が見送られています。これはきわめて奇妙にみえます。その理由に,さまざまな問題があるのでしょう。

●ちなみに,JTは上記の基本計画における数値については,当然のことながら,強行に反対しています。反対の主な理由をまとめると,①喫煙は個人が判断すればいい,②個人の嗜好に国家が介入するな,③喫煙者率の減少によりがんによる死亡率が減少するとは限らない,とのことです。

●①②はともかく,③を詭弁です。喫煙者の減少により,がんによる死亡率が減少することは,喫煙者がゼロになるといったことが起こらないかぎり,証明することはできません。

●ところで,喫煙による健康障害に伴う医療費の上昇と,たばこ税による税収を秤にかけた場合,いったいどちらが「得」なのでしょうか?

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2007年12月10日 (月)

原子力発電所の近くに居住する子どもでは,がんの発症率が高くなる?

●原子力発電所のそばに居住する子どもでは,白血病などのがんになるリスクが高くなる?

リンク: Child cancer risk higher near nuclear plants: study | Health | Reuters.

●ドイツの新聞が報道。ドイツ・マインツ大学の研究による。報告自体は,まだ明らかになっていない。

●記事によると,1980~2003年の間に原子力発電所の半径5kmに居住する37人の子どもが,白血病を発症した。一方,その期間の別の地域における統計学的な数値では,発症者は17人だったという。

●別の専門家は,研究は半径50kmに拡大して行うべきで,5kmというこの報告では,問題は正確に捉えられていないと述べています。

●ドイツでは,環境大臣がこの報告を精査することを明言しているそうです。なお,ドイツでは2020年までにすべての原子力発電所を閉鎖することが決定しているそうです。

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2007年12月 8日 (土)

豚肉の食肉工場で謎の神経症状が発症?

●米国の食肉工場で,謎の神経症状が発症。

リンク: Doctors study nerve symptoms of U.S. pork workers | Health | Reuters.

●米国ミネソタ州の豚肉加工工場で,脳を取り除く工程にかかわっている複数の労働者に,下肢が弱くなるなどの神経症状が現れて問題になっています。

●原因はまだ明らかになっていませんが,工場はそれが明らかになるまで,閉鎖するとのこと。なお,この工場はホーメル社に豚肉を卸していますが,ホーメル社では食品安全には問題がないと述べています。

●問題の工程は,圧縮した空気で脳を頭蓋骨から吹き飛ばす過程だそうです。この過程で利用される何らかの化学物質,またはウィルスが原因ではないかと考えられているようです。

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2007年12月 4日 (火)

訪問介護職の従事者が8000人減少した

●訪問介護職の従事者が,制度発足以来はじめて減少した。

リンク: 昨年、訪問介護職の従事者8000人減 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●厚労省が公表した介護サービス施設・事業所調査から。2006年10月の訪問介護職の従事者数は17万6527人で,前年同月(18万4858人)に比べて,約8000人,4.5%減少した。

●記事ではこの原因として,①介護予防の導入による低介護度の利用者への訪問サービスが制限されたこと,②低賃金などによる訪問介護職離れ,などが指摘されています。実感としては,今年はさらに訪問介護に携わる人は減少しているように思われます。

●一方,特養やデイサービス施設での従事者数は増加しているそうです。皮肉にも,在宅から施設へと,ヒトは流れています。

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2007年12月 3日 (月)

新しい介護のかたち?:ドイツで邦人向け介護の友の会

●ドイツの在留邦人のあいだには,仲間同士で支え合う介護「友の会」があるそうです。

リンク: ドイツ 邦人向け介護 仲間同士で : 世界の高齢者 : 介護・老後 : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●ドイツといえば,わが国もみならった介護保険制度発祥の地ですが,高齢者は年をとるに従って,(ドイツの)介護保険では手の届かないニーズが増えてくるそうです。

●よくわかります。たしかに,身体が弱ったときにはパンとハムではなく,梅干しとおかゆが食べたくなるものです。

●こうしたニーズを満たすサービスを互助的に行う民間組織だそうですが,介護のかたちとしては,意外に「新しい」という印象をもちました。わが国でも,次の時代の介護のあり方として参考にできるかもしれません。

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2007年12月 1日 (土)

皮膚からヒト万能細胞:そのプレッシャーとリスク

●しばらくお休みしていましたが,本日より再開します。さて,このひと月の間で,最も注目しなければならないニュースは,間違いなくヒトの皮膚細胞から万能細胞を作ることに成功したというニュースです。

●すでに,この研究には政府(文科省)が70億円の助成をすることが決まっていますが,その文科省が,細胞の作製者である京都大学の山中教授から直接意見を聞き,規制の必要性などを検討するとのことです。

リンク: ヒトiPS細胞、作製者の意見聴取…文科省が倫理面検討へ : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●受精卵を使わなくてもよいということから,倫理的な面でのハードルが低いといわれていますが,いくらでも「悪用」できるということはサルでもわかります。明確なガイドラインをつくり,それに違反した場合には重い罰則を設ける必要があるように思います。医療者は必ずしも善人とは限りません。

●今回の実験の成功すると,すぐに文科省がお金を出すと報道されました。1年前のマウスの実験成功で,政府はすでに十分な準備をしていたのだと思いますが,成果を出さなければならない研究というのは,研究者にとって大きな重圧となるとともに,ある種の危険性を伴うということにも,留意しなければならないような気がします。

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