カテゴリー「医療」の86件の記事

2008年8月22日 (金)

西濃運輸健保組合解散…高齢者医療で負担金増加

リンク: <西濃運輸健保>組合解散…高齢者医療で負担金増加(毎日新聞) - Yahoo!ニュース.

●以下引用。「物流大手のセイノーホールディングス(岐阜県大垣市)のグループ企業31社が加入する西濃運輸健康保険組合が、4月の高齢者医療制度改革で負担金が増えたため組合を解散し、国が運営する政府管掌健康保険(政管健保)に移っていたことが21日、分かった。

 西濃運輸健康保険組合には従業員と扶養家族約5万7000人が加入しており、倒産を除いて大規模な健保組合が解散するのは異例。医療制度改正は財政再建に向けた公費負担の軽減が目的だが、西濃運輸のようなケースが増えれば逆に公費負担が増えることになり、高齢者医療制度の抜本的な見直しを迫られる可能性もありそうだ。

 西濃運輸によると、政管健保に移ったのは今月1日から。4月からの高齢者医療制度の導入で、負担金が昨年と比べて年間で約22億円(前年度比62%増)増える計算になるという。健保を維持した場合、組合が赤字に転落するため、将来的に保険料率を現状の月収の8.1%から同10%に引き上げる必要があるが、政管健保に移った場合にはほぼ現状の負担で済むという。西濃運輸の担当者は「前期高齢者(65~74歳)納付金の負担が大きく、政管健保と比較した場合、独自の健保を維持するメリットがないと判断した」と話した。

 健康保険組合連合会によると、約1500の健保組合の保険料率は平均7.39%と政管保険の同8.2%を下回る。だが、制度改正で前期高齢者の医療費負担が新たに導入されるなどで、健保組合が拠出する負担金が約5000億円増えた。このため、赤字の健保組合は昨年度の7割から今年度は9割近くになる見通しという。【米川直己】」

●4月からの後期高齢者医療制度の導入で,大企業の健康保険組合は,65~74歳の前期高齢者の医療費を支援することになった。これが西濃運輸の健保組合の財政を圧迫,赤字になるくらいだったら,税金が投入される政管健保に入ってしまえ,というのが,このニュースです。

●これからも,健保組合の解散,政管健保への参入という「対策」をとる企業は,後を絶たないのではないかと思います。大きな企業が社会において得ている利益,それに伴う社会的責任を考えたとき,このような「対策」には首をかしげざるを得ない面もあります。

●とはいえ,ガソリン価格の高騰で,物流業界もたいへんな痛手を被っているでしょうし,また,近頃の実業を伴わない「ビジネスモデル」により,社会における企業の責任を軽視する企業が増えているのも事実であって,そのようななかで,西濃運輸の社会的責任ばかり取り上げるのは,やや酷であるようにも思います。

●以前にも書きましたが,最近の厚労省の政策は,場当たり的でその場しのぎの感が否めません。時代のスピードに追いつくためには,仕方のない面もあります。厚労省はこのような事態を予想していたのでしょうか。不況感が増すなかで,こうした動きにどのように対応するのか,また,「高齢者」を支える仕組みがこれで十分なのか,明確な説明をする必要があると思います。

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2008年8月21日 (木)

産婦人科医に無罪=医療ミスを否定-帝王切開死亡事故・福島地裁

リンク: 産婦人科医に無罪=医療ミスを否定-帝王切開死亡事故・福島地裁.

●以下引用。「福島県立大野病院(同県大熊町)で2004年、帝王切開手術で出産した女性=当時(29)=が大量出血して死亡した事故で、業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた産婦人科医加藤克彦被告(40)の判決公判が20日、福島地裁であり、鈴木信行裁判長は被告の医療ミスを否定し、無罪(求刑禁固1年、罰金10万円)を言い渡した。
 執刀医による手術時の判断について刑事責任を否定した判決は、今後の医療過誤事件に大きな影響を与えそうだ。
 胎盤を子宮から剥離(はくり)した際に大量出血を予見できたかと、剥離を中止して子宮摘出に移る義務があったかが、最大の争点となった。
 被告側は、剥離中の出血は少なく、出血量の急増は予測できなかったと主張。「剥離を開始したら完了させ、それでも出血が止まらなければ子宮を摘出するのが、一般の医療水準だ」として、処置は適切だったと訴えた。検察側は、通常は使わないクーパー(手術用はさみ)を使い胎盤をはがしたことなどから、「出血で死亡する危険性が高いと予見できたのに、無理な剥離を漫然と継続した」と非難していた。(2008/08/20-10:18)時事通信」

●まず,亡くなられた方,そのご遺族には心からお悔やみを申し上げます。医療の信用性,透明性,また,標準的な医療とは何か,医療者の「判断」とは何か,さらに「専門職主義」と「消費者保護主義」は折り合うことはできるのかなど,さまざまなことを考えさせられる裁判であったと思います。

●原告側はあるニュースで,「裁判が進むに従って,裁判が自分たちから遠く離れていってしまった」という旨の発言をしていました。また,産婦人科学会からは,「警察の初動捜査が“事件ありき”で動いたことが問題だった」との発言がありました。

●次の臨時国会には,2010年設置予定の「医療安全調査委員会」に関する法案が提出されます。1999年の横浜市立大学附属病院の患者取り違え事故から10年,以前と比べれば医療の透明性は格段に高まったと思いますが(逆にいえば,それ以前はひどかったということですが),何か問題が起こった場合の患者の「被害者意識」も,さまざまな社会的な側面と相まって,高まっているようです。

●厚労省が発表した医療安全調査委員会に関する素案では,調査結果が刑事手続きに用いられることに対して,医療者側から反対意見があがっているようです。刑事罰の適用は免れがたいとはいえ,「正直に話せば,多少罪は軽くなる」くらいの按配はあってもいいように思います。

●医療者,特に医師のなかには,よい人もいれば悪い人もいます。人間的にみて,尊敬できる人もいれば尊敬できない人もいます。「人は誰でも間違える」ことを前提にすることで,よい人と悪い人が,同じ土俵で裁かれないということも,重要であるように思います。

●患者側も,医療サービスに対する単なる「被害者意識」ではなく,正当な「権利意識」をもたなければならないと思います。しかし,そのために行政,医療者,消費者団体が何をすべきかについては,ほとんどみえていないのが現状です。市民としての意識をもちにくいわが国の社会状況からすると,これは非常に難しい問題であるようにも思います。

リンク: 医療政策フォーラム21 - 毎日jp(毎日新聞).

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2008年1月21日 (月)

重病名で医療費請求,川鉄千葉病院で

●疾病ごとに定額の医療費を支払う診断群分類別包括評価をめぐり,実際とは異なる病名で医療費が請求されていた。

リンク: 川鉄千葉病院、重病名で医療費請求 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●「めまい」で入院した患者に「脳梗塞」,「肺炎」で入院した患者に「肺がん」という病名をつけていたという。前者よりも後者の病名のほうが,請求できる金額が高くなります。

●記事は次のように述べています。“国際医療福祉大の高橋泰教授(医療経営管理)は、故意による不正請求が行われる余地を視野に入れ、「DPCは当初、大学病院など公的病院を対象としていたため、性善説を前提に制度設計された。だが、利益を重視する病院も多く入ってきている」と指摘する。”

●これまでも,医師の知識不足による誤った診断群分類の選択は少なくなかったようです。今回のケースで,誤った選択が故意に行われたのかどうかは,よくわかりません。

●これまで医療費はすべて,「出来高払い」という方式でした。これは,医師が選択した検査や薬物の処方に関して,医療費がすべて無条件に支払われるという制度でした。しかし,実際には無駄な検査などが行われている場合が少なくなく,これが国民医療費の高騰に寄与しているとされました。すでにこの時点で,医師や病院はみんなが思うほど「善人」ではないということがわかっていたと思うのですが,今回のような記事が出て再び「性善説」の話が出てしまうのは,やれやれという感じです。

●医療費の請求等に関する制度として,国税に類する厳しい制度が必要であるとは思いません。しかし,自助努力にも限界があることは確かです。現状,ざっくりといえば,医師や病院の収入の7割は「保険」であり「税金」であるということは,この問題を考えるうえで常に念頭においておかなければならない事柄であると思います。

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2008年1月18日 (金)

「ゆとり教育」転換と専門教育のカリキュラム

●中教審が,小中学校の授業時間数を30年ぶりに増加させるなど,ゆとり教育を実質的に転換する内容の学習指導要領改定を求める答申を出した。

リンク: 「ゆとり教育」転換を答申.

●昨日のTBSニュース23などの報道によると,学習は「基礎学力」と「考える力」の2つを育てることが重要だが,ゆとり教育では前者よりも後者が重視されていた,しかし,新しい学習指導要領では後者を尊重しつつ,前者に力を入れる,ということなのだそうです。

●教育問題に対して自分がコメントすることはおこがましいことですが,基礎学力とは,現実的に生じるさまざまな問題を解決するために利用可能な「道具」なのではないかと思います。たとえば「英語の能力」という道具なしには,英語の文章は読めません。すると,英語で書かれたすぐれた文献を読み,そこから問題解決の糸口を得たり,新しい知見を得たりすることができなくなり,つまり,「よりよく」「より幅広く」考える機会は失われるのではないかと思います。

●基礎学力は物事を「考える」うえでの道具であるとすれば,その道具の使い方に習熟することは,よく「考える」ことに到達する早道ではないかと思います。以上の意味では,今回の教育方針の転換は望ましいもののように思われますが,いかがでしょうか?

●医療福祉の分野の教育は,一言でいえば専門教育といわれる領域ですが,その内容は専門基礎教育,専門教育,成人教育(卒後教育)とさまざまな次元に分けられます。スキームとしては今回の教育方針の転換は,専門教育の前段階に位置します。専門教育における基礎教育(専門基礎教育)は,「実学」としての要素を十分に満たすだけのカリキュラムを備えているものですが,たとえば医師や看護師のカリキュラムに比べると,社会福祉士や介護福祉士といった後発資格のカリキュラムはカリキュラム構成,内容といった点で,まだまだ改善の余地があるような印象を受けます。今回の学習指導要領改定の方針が,専門教育におけるカリキュラムを再考する機会になってもよいように思います。

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2008年1月17日 (木)

商法から保険法が独立

●商法から保険法が独立。約100年ぶりの改正に。

リンク: 法制審、保険「第3分野」を規定 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●これまで規定がなかった医療保険やがん保険,介護保険などについて,「第3分野」として規定することになった。第1分野は人の生死を対象とする分野,第2分野は財産などの損害に関する分野なのだそうです。

●で,保険法はこれまで商法の一部だったが,これを保険法として独立させるという,なんと1世紀ぶりの改正なのだそう。

●昨今,保険には多くの問題が生じていますが,その考え方の基本は昔から変わらないものなんだなあとちょっと感心。

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2008年1月16日 (水)

医師への「お礼」は必要か?;ジョニー・デップが病院に2億円寄付

●俳優のジョニー・デップが,英国の小児病院に2億円を寄付。

リンク: 時事ドットコム:J・デップさん、2億円を寄付=英の病院に「娘救ったお礼」.

●記事によれば,ジョニー・デップの娘さんがO-157感染で腎不全を併発,この病院に9日間入院したとのこと。娘を救ってもらったとして,100万ポンドを寄付したそうです。

●このニュースは,いろいろな受け止め方ができると思います。お金のない人よりも,お金をたくさんくれる人を優先する医療者は,常識的に考えれば,存在しません。しかし日本では,たとえば手術をしたら医師にお礼をすべきであり,その相場はいくらであるなどということが,あたかも習慣や礼儀であるように語られることが少なくありません。

●病院によっては,そのような「心付け」を全面的に禁止するところもあります。もっとも,禁止していても,密かに受け取っている人もいるかもしれません。しかし,この件に関しては明らかに,患者側の意識こそ変わらなければならないと思います。(「常識的」でない医療者がいる可能性もゼロではありませんが。)

●患者としてはお礼をすることによって,「自分は最善の医療が受けられる」と考え,安心できるのかもしれません。しかし「最善の医療」は,医師の技術が劣っていたり,設備が整っていなかったり,あるいは看護師がスキルを磨いていなかったり,また,医師だけが偉くてチーム医療が行われていなかったりする場合のほうが,より受けられにくいのだということを,よくよく知るべきであると思います。そのうえで,自分にあった,信頼できる病院,医療者を探すことに熱意を傾けましょう。自分が得たい「幸せ」は,お金だけで買えるとは限りません。

●さて,ジョニー・デップ。お金持ちがお金を寄付するのは当然だという人もいるかもしれません。しかし,自分のお金を気前よく寄付できるお金持ちは,そうはいないように思います。国際競争の前にはワーキングプアもやむなしと考える財界のサラリーマン社長や,ITや証券で巨額の利益をあげている社長は,寄付とかしてますかねー。

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2007年9月21日 (金)

ある人物を魅力的かどうかを判断するのにかかる時間は0.5秒

●ちょっと気になったので、サクッと引用します。

リンク: Yahoo!ニュース - ロイター - 訂正:一目ぼれに必要なのは0.5秒=米研究.

●以下記事より。

「米フロリダ州立大学の心理学者ジョン・マナー氏の研究チームは、専門誌「Journal of Personality and Social Psychology」で、人々は興味をそそられる顔を見ると0.5秒以内に注意を集中し、仲間かライバルかを判断する傾向があると指摘した。研究では、大学生を対象に、非常に魅力的な人と平均的な人の写真を1秒間見た後、視線をほかの物に移すよう求めた。被験者の反応のタイミングを計ったところ、人々がある人物を魅力的かどうか判断するのには0.5秒しかかからないことが分かったという。魅力的な顔は、規定の1秒が過ぎた後でも0.5秒長く凝視されることも明らかになった。また、独身の人は異性に関心を持つ一方、決まった相手のいる人は、自分のパートナーの不貞を警戒し同性に注意を向けたという。」(引用終わり)

●一瞬でその人が好きになるとか、その人のことがわかるという経験は、かなり多くの人が、体験しているのではないかと思います。

●私もまたそうした経験を少なからず体験したことがありますが、時間が経って振り返ってみると、それは「真実」ではなかったということも、少なからずありました。

●問題は、こうした経験がなぜ起こるのか、ということであり、それはおそらく、人間の「謎」に触れるものなのかもしれません。また、0.5秒で「何を」みているかが、肝心であるような気がします。

●以上の意味では、この記事は、多くの人が経験している「事実」を何となく証明しただけで、おもしろみや深みがないように思います。

●と、元の論文も読んでいないのに、予断をもつべきではないと反省し、雑誌を調べてみましたが、今のところ、手に入っていません。ただし、この「Journal of Personality and Social Psychology」という雑誌のHPをみると、なかなか興味深い記事が並んでいます。

●たとえば、「安全なラインを越えて;射撃の意志決定における警官と人種的バイアス」や、「ロマンティックな関係におけるアタッチメント、感情の経験と表現」など、とても米国的な「研究論文」が並んでいます。

●英語でならば、無料で読めますので、ぜひ。できたらサマライズして教えてほしいなあと。

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2007年9月19日 (水)

インクジェット技術を応用した、痛みのない注射針が発明された

●インクジェットのカラープリンターの技術を応用した、新しい注射のシステムが開発された。実用までには3年ほどかかるとのこと。

リンク: BBC NEWS | Health | Patch promises painless injection.

●この注射は、痛みを感知するレセプターがある皮膚の深さまで、針が達しないため、まったく痛みを感じずに、注射を受けることができるそうです。(詳しくは、リンク元のイラストを参照。)

●これまで、パッチ式の薬物投与といえば、禁煙パッチによるニコチン投与や、鎮静薬などのパッチがある程度でしたが、ほとんどの薬物は分子が大きく、皮膚の角質層を通しての投与はできないのが現状でした。このシステムでは、角質層を通過して、表皮で針が止まり、かつ真皮には届かないため、分子が大きい薬物も投与できるのだそうです。なお、痛みを感知するレセプターは、真皮に存在するため、それを刺激しません。

●研究者によれば、このシステムは「痛み」はないものの、「猫が舐めたような」感覚があるそうです。(これはこれで、気持ちが悪いかも!)

●また、注射針があけた穴にバクテリア等が侵入して、感染を引き起こす可能性も、ないとはいえないとのこと。「角質層は身体の内側を保持し、外界を遮断する皮膚層であって、その目的のために完璧にデザインされている」のだそうです。その精妙なデザインを、薬物が必要な易感染性の状態で壊した場合には、大きな危険を生じないとはいえません。

●もっとも、医学の進歩はそのせめぎ合いであり、結果として、そこそこよい成果が生じている現状をみれば、これはポジティブに考えるべきなのだと思いますが、いかがでしょうか? なお、この技術の特許は、HP(ヒューレットパッカード)社がもっているそうです。

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2007年8月30日 (木)

奈良で再び妊婦受け入れ拒否

●奈良県内で救急搬送された妊婦が、奈良県と大阪府など9病院で受け入れを断られ、救急車内で死産した。昨年には同じ奈良県で、公立病院で分娩中に意識不明になった妊婦が、病院を「たらい回し」にされた結果、搬送先の病院で死亡している。

リンク: 受け入れ拒否 死産 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●以上のニュースに関して、国立成育医療センターの医師が、「9病院から断られたと聞いても、特に驚かない」と述べています。

●背景には、地方のみならず都市部でも、出産を扱う医療機関および産婦人科医が減少していることがあります。こうした状況が生じてきた要因は、非常に複雑です。

●日本の医療は、比較的安価な保険料を支払えば、全国どこでも医療を受けられるという国民皆保険制度です。このニュースが示すことは、誰もが国民皆保険制度による医療を享受することはできなくなっている、ということではないでしょうか。

●出産にかかわる訴訟が増えていることも、産婦人科医減少の一因ともいわれています。産婦人科医がいないこと、産科医療を行う医療施設が減っていることで、現場が混乱しています。それを改善するのは、もはや行政の責任であることは間違いありません。

●厳しい現状を追認するばかりで、積極的な問題解決を行っていなかった(と当然みなされるであろう)責任、生命を失わしめた責任を、奈良県や政府に対して、厳しく問うべきであると思います。厳しく問うことによってこそ、現実的な議論が可能になるのではないかと思います。

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2007年8月 2日 (木)

気温が高くなると自殺者が増える

●気温が高くなると、自殺者が増える。

リンク: BBC NEWS | Health | Suicide rate rises in hot weather.

●英国の研究者が、1993~2003年のイングランドとウェールズにおける5万人の自殺者を調査したところ、気温が18℃以上になった日では、自殺率が上昇することが明らかになった。

●調査によると、気温が18℃以上になると、自殺率は4%上昇し、発砲などの暴力的方法による自殺率は5%高くなったという。

●夏場に自殺者が増えるというのは、臨床ではよく実感されることのようですが、その原因としては、「暑さのせいでイライラが増し、攻撃性が高くなる」「夏場は情動をコントロールする脳内物質セロトニンが過剰に分泌される」「アルコール摂取量が増える」など、さまざまな要因が考えられています。しかし、「夏を楽しんでいる他者をみて、気持ちが落ち込んでしまう」ことが原因ではなさそうだ、と研究者は述べています。

●ちなみに、イギリスの自殺率は10万人あたり7.5人。日本の10万人あたり24.1人と比べると、1/3以下です。日本で同様の調査が行われているかはわかりませんが、また違った数字が出てくるかもしれません。

●なお、自殺者が多いのは月曜日であるとのこと。これは妙に納得できます。

●ちなみに、ベルギーの自殺者を対象にした別の調査によると、若年者と高齢者に限った場合、自殺率は3~4月と8月に高く、12~1月に低くなっていたそうです。ベルギーの自殺率は10万人あたり21.1%と、かなり日本に近い数字になっています。

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