カテゴリー「高齢者」の52件の記事

2010年12月 1日 (水)

G 週に8km歩くだけでアルツハイマー予防に:HealthDay Articles

リンク: HealthDay Articles.

やっぱり歩くことが基本なのです。「歩くことはアルツハイマー病の治療にはならないとしても,アルツハイマー病に対する脳の抵抗力を改善するとともに,記憶力低下を防いでくれる」。

"Alzheimer's is a devastating illness and, unfortunately, walking is not a cure," Dr. Raji said. "But walking can improve your brain's resistance to the disease and reduce memory loss over time."

MONDAY, Nov. 29 (HealthDay News) -- New research suggests that walking about five miles a week may help slow the progression of cognitive illness among seniors already suffering from mild forms of cognitive impairment or Alzheimer's disease.

In fact, even healthy people who do not as yet show any signs of cognitive decline may help stave off brain illness by engaging in a similar level of physical activity, the study team noted.

An estimated 2.4 million to 5.1 million people in the United States are estimated to have Alzheimer's disease, which causes a devastating, irreversible decline in memory and reasoning, according to National Institute on Aging.

The researchers were slated to present the findings Monday in Chicago at the annual meeting of the Radiological Society of North America (RSNA).

"Because a cure for Alzheimer's is not yet a reality, we hope to find ways of alleviating disease progression or symptoms in people who are already cognitively impaired," lead author Cyrus Raji, of the department of radiology at the University of Pittsburgh, said in a RSNA news release.

"We found that walking five miles per week protects the brain structure over 10 years in people with Alzheimer's and MCI, especially in areas of the brain's key memory and learning centers," he said. "We also found that these people had a slower decline in memory loss over five years."

To assess the impact that physical exercise might have on Alzheimer's progression (as well as that of less severe brain illnesses), the researchers analyzed data from an ongoing 20-year study that gauged weekly walking patterns among 426 adults.

Among the participants, 127 were diagnosed as cognitively impaired -- 83 with mild cognitive impairment (MCI), and 44 with Alzheimer's. About half of all cases of MCI eventually progress to Alzheimer's. The rest were deemed cognitively healthy, with an overall average age of between 78 and 81.

A decade into the study, all the patients had 3-D MRI scans to assess brain volume. In addition, the team administered a test called the mini-mental state exam (MMSE) to pinpoint cognitive decline over a five-year period.

After accounting for age, gender, body-fat composition, head size and education, Raji and his colleagues determined that the more an individual engaged in physical activity, the larger his or her brain volume. Greater brain volume, they noted, is a sign of a lower degree of brain cell death as well as general brain health.

In addition, walking about five miles a week appeared to protect against further cognitive decline (while maintaining brain volume) among those participants already suffering from some form of cognitive impairment.

This indication was bolstered by the mini-mental state exam results, which revealed that cognitively impaired patients who met the walking threshold experienced only a one-point drop in cognition scores over a five-year period. By contrast, those who didn't walk sufficiently experienced an average decline of five points.

Physical activity had a similar impact on the protection of cognitive abilities in healthy adults, although their exercise threshold was deemed to be about six miles per week of walking.

"Alzheimer's is a devastating illness and, unfortunately, walking is not a cure," Dr. Raji said. "But walking can improve your brain's resistance to the disease and reduce memory loss over time."

Dr. Robert Friedland, chairman of the neurology department at the University of Louisville's School of Medicine in Kentucky, expressed little surprise at the findings, but cautioned against inferring a direct cause-and-effect link between walking and protection against cognitive decline.

"In an observational study like this, undoubtedly people who are developing cognitive disease or are likely to be in the early stages are also likely to become less active," he noted. "So, it's not possible to be sure that they're observing a direct effect of walking on the disease, because diminished walking in the group that is progressing more rapidly could have been a direct result of the disease itself."

"But that's not to say that I don't think walking is a good idea," Friedland added. "Many people, including my group, have shown that physical as well as mental activity may be protective against developing disease during midlife -- that is, between [ages] 20 and 60. And I'm sure that this is also true in later life."

"And there are many reasons why: physical activity improves blood flow to the brain, and it changes neurotransmitters and improves cardiac function," he said. "It lessens the risk of obesity, improves insulin resistance and lowers the risk of diabetes, and lowers your blood pressure. And all of these things are risk factors for Alzheimer's disease."

"So, I would say that everyone at all ages should be encouraged to get as much physical exercise as they can tolerate," Friedland concluded. "Of course, we don't want people to exercise excessively if they have heart disease, for example. But with a physician's advice and supervision, walking is an excellent form of activity."

Since the research was presented at a medical meeting, the data and conclusions should be seen as preliminary until published in a peer-reviewed journal.

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2010年11月25日 (木)

G フットケアと看護:看護師がフットケアで逮捕、「爪切り事件」を考える (医療介護CBニュース) - Yahoo!ニュース

リンク: 看護師がフットケアで逮捕、「爪切り事件」を考える (医療介護CBニュース) - Yahoo!ニュース.

(以下,引用です)

 認知症患者の足の爪を切ってけがをさせたとして、北九州八幡東病院(北九州市)の看護師だった上田里美さんが傷害罪に問われた事件で、福岡高検は今年9月に上告を断念、無罪が確定した。逆転無罪の判決を言い渡した福岡高裁は、容疑を認めたとされる捜査段階の供述調書の信用性を否定した。「刑事さんは写真でしか判断してくれず、何を言っても認めてもらえなかった」と、拘置中の102日間を振り返る上田さん。フットケアに関する捜査機関の理解不足、「鬼看護師」などと書き立てたマスコミ…。この事件は一体、何だったのか。上田さんと、弁護団の上田國廣・主任弁護士に話を聞いた。(敦賀陽平)

―捜査機関の取り調べはどのようなものでしたか。

上田さん とにかく、わたしの話をなかなかイメージしてもらえませんでした。刑事さんは写真でしか判断してくれず、何を言っても認めてもらえなかった。「水掛け論」になってしまって、どちらかが妥協するまでという感じで…。わたしが根負けする形になってしまいました。
 高齢者に特徴的な分厚い爪や伸び切ってしまった爪について、世間は知りません。どうしても、正常な爪を深く切ったとイメージされてしまった。刑事さんやマスコミの方が考える「爪切り」とのギャップがすごくて、最初は理解してもらえませんでしたが、何度も訴えていくうちにその溝が埋まった。それが無罪を勝ち取れた要因の一つではないかと思っています。

―フットケアに関する国民の認知度が低いことも、今回の事件に影響していたのではないでしょうか。

上田さん 爪切りというのはごく当たり前の行為ですが、フットケアとなると、その範囲は広がります。まだ新しい領域なので、看護職の認知度も低い。これから発達していく分野だと思うので、2年、3年たてば、また違った視点で見てもらえるのかもしれません。

―控訴審では、厚生労働省の文書偽造事件で無罪が確定した村木厚子さんと同様、供述調書の信用性が否定される形となりましたが、一連の出来事の中での判決をどうとらえていますか。

上田弁護士 長年、刑事事件の弁護をやっている立場から言えば、捜査機関が自分たちのストーリーを作って、それを無理やり相手に認めさせるという話は以前からありました。家族にも面会させず、密室の中で心理的に追い詰めるという手法で、これまで数多くの冤罪事件を生んできた。それが上田さんの事件でも見られたという意味で、基本的な構造は今回も同じだと思います。ただ、鹿児島の志布志事件(※編注)や村木事件などで、捜査機関側のストーリーの押し付けが明らかにされてきたことから、裁判所側も自白調書を信用することに少し慎重になってきている気もします。
 今回の裁判では、上田さんが患者さんの爪をケアした後の写真が証拠として残っていた。ケアという観点でとらえず、深く切り過ぎた「爪剥ぎ」と判断した捜査機関だけでなく、専門の先生たちも検証することができました。上田さんが丁寧な爪ケアをしたことを示している客観的な証拠が残っていたことが、今回無罪を勝ち取れた一番の要因だと思います。

上田さん すごく共感できるというか、村木さんも同じようにつらい思いをしながら、何度言っても理解されず、同じように作られたストーリーにサインをさせられたんだなということが、何となく想像できます。

―福岡高検の上告断念について、弁護団が「今回の無罪判決は、医療や看護など専門分野に関する事件の捜査の在り方にも警鐘を鳴らしている」とする声明を出したことが印象的でした。医療や介護など専門性の高い分野に関して、捜査当局はどう関与すべきなのでしょうか。

上田弁護士 専門分野について捜査してはいけないという話にはなりませんが、関係者の適切なアドバイスを受けながら、捜査に慎重に着手するというのが大前提だと思います。今回は病院の告発後、約1週間後に逮捕となった。権力を握る捜査機関としては、非常に安易で、極めて不適切な対応だったのではないでしょうか。今後は専門性の高いことに配慮し、十分に意見を聴取した上で方向性を見極める。より慎重な判断が必要だということを、今回の裁判は物語っていると思います。

上田さん 保助看法(保健師助産師看護師法)の中でやっていることと、刑法の位置付けとのギャップを感じることが多かったですね。法のすり合わせというか、そうした見直しが必要なのかもしれません。

上田弁護士 専門性の高い分野に捜査機関が介入すると、今回の場合ならば、技術的に進歩した看護を受けられなくなってもよいのかという話になる。よく航空事故の問題が例として挙げられますが、刑事罰になると自分を守らなければならないので、正しい情報が取れなくなる可能性もある。捜査が入ることによって、逆に実態の把握が困難になる場合もあるわけです。捜査機関の人間は、その分野のエキスパートではないわけですから。そうすると、専門家集団による何らかの検証と改善措置が必要になるでしょう。だから、よくいわれるADR(裁判外紛争解決)のような解決手法を取りながら、第三者機関が調査・検討した結果を医療や看護の現場にフィードバックする。捜査機関の役割については、できるだけ例外的で極めて問題のあるケースに絞るという仕組みを考えなければならないのかなと思います。実際、そういう動きが医療も含めたさまざまな分野で検討されているのではないかと思います。

―インターネット上の書き込みやマスコミ報道について、何か思うことはありますか。

上田さん 看護師の中でさえ、爪のケアについて知らない方がいます。ネットの場合、あくまで一般の方が自分たちのイメージで書き込んでいるのでしょう。それは個人の自由ですが、報道する側は、やはりそれなりの知識というか、情報を持って、それを精査した上で書いていただきたいと思います。

上田弁護士 報道機関はニュースバリューが大切なわけだから、物事を面白おかしく報じる。メディア側の心理としては、それが「虐待」だとして、特ダネとしてそれを広めた方がいいわけです。ただ、それが世の中のためにならない場合も多々あって、逆に冤罪を生み出す可能性もある。事実は違うかもしれないから、専門の先生にきちんと判定を仰ぐとか調査報道とかいうような、反対側の情報整理が非常に大切だと思います。何も知らない人が最初に見ると、「こんなに切れている。痛いだろうな」という印象を受けますが、勉強して知識が増えるにつれて、それが「爪肥厚(そうひこう)」(爪が育ち過ぎて分厚くなる)という爪で、シーツに引っ掛かって出血する場合もあることを知る。そうなって初めて、「ここまで切るのが正しいんだな」と分かるわけです。だから今回の問題では、マスコミ報道も悪い流れをつくった要因の一つだと言わざるを得ませんね。

―訪問看護で介護福祉士が行う通常の爪切りについても、出血を伴えば逮捕されるかもしれないとの懸念も広がりました。3年2か月の裁判を振り返って、現場の方に何を伝えたいですか。

上田さん 一番怖いと思ったのは、現場が萎縮すること。そして、きちんとした援助を受けられない患者さんが増えることでした。でも今回、弁護士の先生方や支援者の方々のおかげで無罪が確定し、爪切りは評価されていいということが公明正大にいわれた。だから、今フットケアに従事している方々には自信を持ってほしい。積極的にやらないと技術も向上しないので、萎縮せず、とにかく積極的にやっていただきたいと思います。

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 2007年夏、北九州市の第三者委員会「尊厳擁護専門委員会」は、上田さんの爪の処置を高齢者虐待防止法が規定する「虐待」に当たると認定。報告を受けた市が病院側に再発防止などを指導した経緯があるが、今回の無罪確定を受け、市では年内に同委を開き、認定の経緯を検証する方向で動きだしている。一方、上田さんは病院側に地位確認や慰謝料などの支払いを求める訴訟を起こしているが、今年10月の弁論準備で、裁判所側は和解による解決を打診した。現在、上田さんは北九州市内の小児科クリニックに勤務している。

(以上,引用終わり)

爪のケア,フットケア,ハンドケアは奥の深い世界です。小社が編集にかかわったとてもよい本です。

ピクチャーブック 爪のケア・手足のケア技術

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2010年3月13日 (土)

人工膝関節置換術の効果はバランスの向上にある:New Knee May Improve Balance - Yahoo! News

変形性膝関節症の患者さんに対する人工膝関節置換術の効果について。

リンク: New Knee May Improve Balance - Yahoo! News.

人工膝関節を入れることで患者さんは歩行や日常生活が可能になりますが,これは痛みの軽減という要因よりも,身体のバランスがよくなることと,より大きな関連がみられた,という研究です。

「バランスの改善は,高齢者のQOLに大きな変化をもたらしてくれる」と研究者は言っています。

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2007年12月 3日 (月)

新しい介護のかたち?:ドイツで邦人向け介護の友の会

●ドイツの在留邦人のあいだには,仲間同士で支え合う介護「友の会」があるそうです。

リンク: ドイツ 邦人向け介護 仲間同士で : 世界の高齢者 : 介護・老後 : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●ドイツといえば,わが国もみならった介護保険制度発祥の地ですが,高齢者は年をとるに従って,(ドイツの)介護保険では手の届かないニーズが増えてくるそうです。

●よくわかります。たしかに,身体が弱ったときにはパンとハムではなく,梅干しとおかゆが食べたくなるものです。

●こうしたニーズを満たすサービスを互助的に行う民間組織だそうですが,介護のかたちとしては,意外に「新しい」という印象をもちました。わが国でも,次の時代の介護のあり方として参考にできるかもしれません。

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2007年9月27日 (木)

高齢者虐待、息子と夫が半数を占める

●高齢者虐待防止法施行後、初めて行った全国調査で、主な介護者は女性であるにもかかわらず、家庭内における虐待者は息子と夫で半数を占めることが明らかになった。

リンク: 高齢者虐待 息子が37%…06年度厚労省調査 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

●調査によると、高齢者に対する虐待は、家庭内で12,575件、施設内で53件起こっている。

●虐待者は息子が37%、夫が14%、娘が14%。ただし、国民生活基礎調査によると、家庭内の介護の担い手は75%が女性である。

●被虐待者は、女性が77%。

●家庭内の虐待の通報は、41%がケアマネジャーなどの介護関係者、高齢者本人からの通報は12%だった。

●虐待の通報を受けた市町村の対応は、91%が対応窓口を設置する一方、警察との連携(32%)や、早期発見のネットワーク(38%)など、関係者との連携の不備が進んでいない状況が明らかになった。

●この数字はおそらく、氷山の一角であるように思います。虐待やいじめについては、いろいろと考えさせられます。

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2007年7月27日 (金)

福祉・介護分野の給与引き上げを求める指針を厚労省が発表

●厚生労働省は、福祉・介護分野の人材確保を図るための新たな指針をまとめた。

リンク: 福祉・介護の給与引き上げ…厚労省、人材確保へ諮問 : ニュース : ジョブサーチ : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●介護保険サービスの需要はますます増えると予想されているが、一方で介護職員の給与水準は、男性の福祉施設介護員が年収315万円、女性のホームヘルパーは262万円と、全労働者の平均453万円を大きく下回っている。離職率も高いことから、福祉・介護施設の経営者や国、地方自治体に対して、適切な給与水準の確保を求めている。

●さらに、介護に携わる人のキャリアアップの仕組みが必要であるとして、現在の介護福祉士よりも専門的知識や経験をもつ「専門介護福祉士」の創設を検討する。

●①介護福祉士有資格者47万人のうち、就業していない20万人の最就業の促進、②高齢者やボランティアらが参入しやすい研修制度の整備、などが明記される一方、外国人介護士の導入については、なお慎重な対応が必要としている。

●この指針のターゲットがどこにあるかといえば、財源の確保以外の何ものでもないと思います。ほとんどの介護施設等の経営者が、事業収入の配分を不適切に行っているがゆえに、介護職員のサラリーの低下を招いているとは、誰も考えていないと思います。つまり、介護報酬をあげる必要があります。

●そのためには、保険料をあげることも必要になります。政治家の不透明な政治資金(=税金)や、年金の無駄な流用(=保険と税金)など、無駄なお金の使い方を改めることから始めていただかないと、国民の納得はなかなか得られないかもしれません。

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2007年7月17日 (火)

カレーの成分がアルツハイマー病予防に効く可能性

●カレーがアルツハイマー病に有効かもしれないというニュースを以前にお伝えしましたが、この機序がさらに明らかに。

リンク: Curry ingredient may fight Alzheimer's: study | Health | Reuters.

●カレーに含まれるターメリック(ウコン)には、クルクミンという抗酸化物質が含まれていて、その物質が、アルツハイマー病の患者の脳の細胞によい影響を与えていることはすでに報告されていたが、今回の研究では、クルクミンのbisdemethoxycurcuminという物質が、その原因物質であることが明らかになった。

●この物質が、アルツハイマーの原因であるタンパク質、βアミロイドを駆逐する免疫系細胞(マクロファージ)を活性化しているのだという。

●現在、さまざまな会社がアルツハイマー病ワクチンの開発を行っているが、今回明らかになった機序を用いた方法は、ワクチン使用よりも副作用が少ないなどの、よい効果が見込まれるそうです。とりあえず、今はカレーを食べておきましょう。

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2007年6月26日 (火)

社会保険庁が、すべての年金加入者に納付履歴を通知することを検討

●すべての年金加入者、受給者に、納付履歴を通知することを社会保険庁が検討しています。

リンク: 全ての年金加入者・受給者に納付履歴通知…社保庁が検討 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●08年度から、納付履歴通知サービス「ねんきん定期便」が本格実施されますが、これを利用するとのこと。なお、現行の「ねんきん定期便」では、年1回誕生月に送付され、35歳、45歳、58歳の時点では納付履歴を通知し、それ以外の年代では保険料を納めた月数だけを知らせる仕組みになっています。

●少なくとも新たなサービスの開始時には、保険料を納めた月数と、現時点での詳細な納付履歴を通知することになるそうです。

●正直にいうと、このようなサービスをなぜこれまで行ってこなかったのかと思います。報道では、さまざまな要因が浮き彫りになっていますので、特にコメントはありません。

●いうまでもなく、問題となるのは、納付履歴が事実と異なる場合の対応です。しかし、おそらくもっと深刻な問題は、新たに改正された年金法による算定は甘く、少なくとも将来的に、ある年代から下の世代では、どれほど正しく納付していても、年金が給付されるかどうかが微妙であるということではないでしょうか。

●将来的に、年金も含めた医療福祉の問題は、国か個人のいずれかが責任を負う形になるかもしれません。どちらに転ぶかはわかりませんが、もしも個人が責任を追う形(自己責任)になった場合、年金等の信頼性を「信頼」して、愚直にお金を納めてきた国民が損をすることにもなりかねません。といったことも、広い視野で現状をみたときには、アタマの隅に入れておく必要があるように思います。

●食の安全性の確保、介護保険というシステムの欠陥、そして、年金の信頼性の欠如と、現在のわが国が抱える問題は、どう控えめにみても、深刻すぎます。他国や国内で紛争がないこと、そして食べ物に困らないことだけが、救いかもしれません。しかし、今の問題は、必ず未来において、さらなる大きな問題になるはずです。エラいことです。

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2007年6月21日 (木)

文京区立の介護保険指定事業所、連座制により一斉取消しへ

●文京区立の特養が、介護報酬の不正請求から、介護事業所指定を取り消された。また、介護保険法に基づく連座制から、文京区の別の3つの特養および、8つのデイサービスセンターも、取り消されることになった。

リンク: 東京新聞:特養問題 文京区指定取り消し 家族会『入所者が心配』:東京(TOKYO Web).

●構図はコムスン問題と同じなのですが、こちらはいわゆる「公設民営」の施設であり、事態は複雑です。

●指定取消しをうけた事業者は、5年間は全国で指定が受けられなくなります。文京区は、いずれの施設も民間に引き受けてもらう方針で、土地と建物は無償で貸し付けるとのこと。しかし、連座制で運営に問題がなかった施設が巻き込まれることに、戸惑いを感じざるをえません。

●まず、指定取消しを行う東京都の措置は、法律に基づくもので、何ら誤りではありません。しかし、それを行うことで不利益を被るのは、利用者であるということは、否定しがたい事実です。

●東京都が、福祉の領域において、一部の不利益を代償にしても、多くの利益を得るべきだと考えているとすれば、その考え方は、役人や政治家が軽々と口にする「福祉の精神」に、まったく矛盾するのではないかと思います。現象レベルで考えても、法律に基づいて正しい方法で介入した結果、国民に大きな不利益がもたらされるとすれば、一番の問題は法律自体にあるように思います。

●老人福祉をはじめとする社会福祉は、政府の方針によって、その多くが民間に委譲されています。しかし、民間では業務によっては利益があがらないことが明らかになり、また、現場に最も近いところで業務を管轄している市町村は、都道府県によって「指定を取り消される」こともあるということが、明らかになりつつあります。

●このような制度が招く最悪の結果は、社会福祉を担う機関、介護福祉を担う機関が、なくなってしまうという事態ではないかと思います。

●介護福祉のシステムは、税ではない保険による老人福祉の仕組みを定めているだけで、お年寄りの介護を、将来にわたって保障しているわけではありません。問題が生じた場合、それを処分することは簡単ですが、誰がその最終的な責任を負うべきなのかという議論が、見過ごされているように思います(一言で言えば、国か個人のいずれかでしかありえません)。こうした事態は、小さな政府という現在の「政治的流行」がもたらしうるものを、端的に示しているのかもしれません。

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2007年6月13日 (水)

コムスンの事業、分割譲渡?

●引き続きコムスンに関する話題です。

リンク: 訪問介護 ニチイ一括買収意向 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

●記事によると、コムスンの事業は一括譲渡されるのではなく、複数の会社に分割譲渡される可能性が高まっているとのこと。

●有料老人ホームはワタミ、グループホームがセントケア・ホールディング、訪問介護はニチイ学館が引き受けることになりそう、としています。

●昨日は、採算部門だけ引き受けようというワタミの姿勢に疑問を感じましたが、セントケア・ホールディングの社長は、「グループホームは介護報酬も比較的高く、採算が見込める」とコメントしています。

●この言葉はつまり、グループホーム以外の事業は採算が見込めないから引き受けたくないということを、意味しているようです。民間のサービスを利用することが、介護保険制度の基本です。したがって、このような意見が出るのは仕方がありません。

●しかし、こうした意見が実質的に述べていることは、「採算が見込めない訪問介護事業にはかかわりたくないし、訪問介護を受けている多くの利用者のことなど考えたくない」ということです。このことはおそらく、現在の介護ビジネスの実態を、如実に示しています。

●厚労省は、コムスンの受け皿としてこうした会社が(次々と)名乗りを上げていることを、どう考えているのでしょうか。少なくとも現時点では、不採算事業に参加する企業に、インセンティブを与える必要があると思われます。

●最大の問題は、介護保険にかかわる事業が、採算のとれる事業ととれない事業にはっきり分かれてしまうという、制度設計自体にあります。こうした状況を改善しなければ、真面目な仕事をする真面目な企業が介護保険事業に参入することは、ますます難しくなります。

●訪問介護にかかる報酬を上げるとともに、その財源を確保することを、「責任ある人」がすぐにも決断する必要があると思います。

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