皮膚からヒト万能細胞:そのプレッシャーとリスク
●しばらくお休みしていましたが,本日より再開します。さて,このひと月の間で,最も注目しなければならないニュースは,間違いなくヒトの皮膚細胞から万能細胞を作ることに成功したというニュースです。
●すでに,この研究には政府(文科省)が70億円の助成をすることが決まっていますが,その文科省が,細胞の作製者である京都大学の山中教授から直接意見を聞き,規制の必要性などを検討するとのことです。
リンク: ヒトiPS細胞、作製者の意見聴取…文科省が倫理面検討へ : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).
●受精卵を使わなくてもよいということから,倫理的な面でのハードルが低いといわれていますが,いくらでも「悪用」できるということはサルでもわかります。明確なガイドラインをつくり,それに違反した場合には重い罰則を設ける必要があるように思います。医療者は必ずしも善人とは限りません。
●今回の実験の成功すると,すぐに文科省がお金を出すと報道されました。1年前のマウスの実験成功で,政府はすでに十分な準備をしていたのだと思いますが,成果を出さなければならない研究というのは,研究者にとって大きな重圧となるとともに,ある種の危険性を伴うということにも,留意しなければならないような気がします。
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